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アイヒマン・ショー/歴史を写した男たちのりのレビュー・感想・評価

4.8
本作はユダヤ戦犯であるアドルフ・アイヒマンの裁判を、映像で世界へと届けたテレビ局側から追っていった作品である。
この映画はとにかく最初から最後まで緊張感が続いていく。またテンポも緩急がついているので、ダレることなく映像に集中することができる。

本編だが、普段テレビ局側に立つということがないのでとても新鮮な気持ちだった。本作品はドラマに実際の資料映像を混ぜ込む形で展開していくのだがそれがまた良かった。ドラマパートでのマーティンフリーマンを始めとした俳優陣の演技がさらに作品に緊張感を与えていく。
アイヒマンの裁判では目をそらしたくなるようなものも多いが、歴史を風化させない、歴史を繰り返さないためにも目をそらさず見るべきだと感じた。

自分たちの未来のためにも、歴史を繰り返さないためにもこの作品はたくさんの人に見てほしいと思った。とくに、これからの社会を担う若い人達に見てほしい。誰しもがアイヒマンになりうる、という可能性を忘れてはならない。
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