アイヒマン・ショー/歴史を写した男たちの作品情報・感想・評価

「アイヒマン・ショー/歴史を写した男たち」に投稿された感想・評価

当初は裁判の全体像を記録するのが目的だったのに、次第に非道と思われる行動が証言や映像で明らかになりつつあっても狼狽を見せないアイヒマンに取りつかれていくドキュメンタリー監督。客観性を求めて彼と言い争うプロデューサーの気持ちも理解できて、そういった制作チームの舞台裏を描いた娯楽映画としても見応えはあるが、やはり衝撃が大きいのは随所で挟まれる記録映像だ。

あまりにも痩せこけた老人の画などはある種「シンドラーのリスト」以上にインパクトがあった
フルヴィッツが牢獄で一瞬見かけるアイヒマンの小さな背中と振り向いた凡人顔、何気ないワンシーンがこの映画の全てかも
フライ

フライの感想・評価

3.8
アイヒマンの映画は幾つか有るが、本作で感じたのは、ユダヤ人大虐殺の恐ろしさは当然だが、もう一つイスラエルへの警鐘にも感じた。
裁判を中継する中、虐殺の事実が突きつけられ狼狽していくのはアイヒマンではなく、改めて残酷な行為を認識させられる中継側の人達を見せられると滑稽にもみえた。本来であれば、中継する以上残酷な行為はホロコーストを知る上で知っておかなければならない事なのに…ホテルの女性オーナーがラスト近くで語った言葉がそれを象徴している。
更に証言する人達を世界中に見せてしまうと言う無慈悲な行為。アイヒマンを晒すのは多少納得出来るが…
アイヒマンは間違いなく死刑に値する罪を犯しているが、未来に向けて進むのであればイスラエル、そしてユダヤ人だけで罰するのではなく、世界の国々を巻き込むべきだったと思う。
最後の言葉を本作に使っているのは、自分目線だがイスラエルに向けられている様にもみえた。
色々な感情が湧く映画だった。
歴史の重みです。色々と考え最後のセリフに意味を噛み締めたい。
n

nの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます


目を逸らしてしまいたい事柄こそ
目を逸らしてはいけない。

これまで生きてきて何度も「ユダヤ人」という言葉は聞いてきたが詳しく知るきっかけがなく今まで過ごしてきて、あることをきっかけにこの映画を観る機会があり観たがユダヤ人の実際の映像が流れた時はかなり衝撃的で2時間もない短い映画だったがかなり精神的に疲れる映画だった。
mina

minaの感想・評価

5.0
アイヒマン裁判を企画し放送されるまでの過程の裏舞台。
裁判シーンは実際の記録映像を使用しておりなかなか見るのが辛かった。
エンドロール前の言葉が全てだ。
悪人狂人が断罪され処刑されたとしても終わりではない、誰もが第二第三のアイヒマンになり得る。
この裁判を傍聴していたハンナ・アーレントの映画もこの前見たけど、「悪は凡庸」という言葉は今も刺さる。
社会にはびこる悪を断罪し叩くのも必要だが「自分にもそういう悪が棲み着いててそれが開花しないよう」自戒の念も更に大事だと思った。
アタシはあまり戦争関連の映画🎬を観ません。その時間で⏰ドキュメンタリー番組を観た方が偏向や脚色が少なく有益だと感じるからでつ(´・∀・`)🧡✨(作中のセリフより)👉🏻『じゃぁなぜ見るの?』『学ぶために』。本作は実話を基にしており記録映像の”その裏側”を描いた作品💡✨
WW2で日本はドイツ🇩🇪イタリア🇮🇹と3国同盟を結んでいた=知らずともアイヒマン側で戦争に参加していますた。なので無関心・無知は罪だと思いま✋🏻

▪️先日(‘18.10.27)アメリカ🇺🇸のシナゴーグ(※ユダヤ教礼拝所🕍)で銃乱射事件が発生し11人が犠牲に。
▪️本日(‘18.11.11)第1次世界大戦から100年…パリ🇫🇷での式典。ドイツ🇩🇪メルケル首相のスピーチを観ています📺
エンドロール直前の判事の演説は
何度も繰り返して聞いてしまった。
人は誰しもがアイヒマンになり得る、
悪魔にならぬよう心に留めて置きたい。
peche

pecheの感想・評価

3.6
実話。
ユダヤ人問題の最終的解決の責任者アドルフアイヒマンの正規の裁判。
自分が指揮したユダヤ人に対しての目を覆いたくなるような残虐行為を目の当たりにしても、感情を微塵にも出さない冷徹なアイヒマンにとてつもない異常さを感じた。

アイヒマンはただ命令に従っただけだと言う。状況が変われば誰もがアイヒマンになり得る。TVプロデューサーのレオの言葉が印象的。
当時、母親に見なくてもいいんだよと言われた。
でも見なくてはならないと思った。
今でも時々よくわからなくなる。思考停止状態と簡単に片付けられる問題じゃない。なにが人の弱さ?弱さ?
私は現在からこの時代を省みるほかに当時を思うすべを知らない。息がつまるほどの圧力に人は人の形をとどめていられるのだろうか。私は一体なんだろうって思う。
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