このレビューはネタバレを含みます
自分の年齢を自覚し、歳にあった自分の魅せ方を研究しているようだった。
コンプレックスはあれど整形にはリスクがある。リスクを冒してまで自分を変えようと思わない。技術が進歩して整形が手軽にはなっているものの、彼女の言葉はある種正論であるように思えた。
自分に与えられたもので、最大限自分を飾る。
メガネが強烈。でもオシャレなんだと思う。
旦那さんカールもお洒落。旦那さんからみると、アイリスの行動は想像がつかないそう。アイリスの行動への皮肉発言も多いけど、何だかんだ連れ添ってるし仲良しだなあ。できる妻だから返品・交換は出来ないって言ってるのが本音よね。オシドリ夫婦。
家政婦イネスも対応し切れないほど1日に鳴り響く電話。イネスが黒人なのが何となく感慨深い。
“珍しい鳥”と呼ばれるファッションアイコン。大きくて大胆で派手なものが好き。死者も目覚めるほどのインパクト。
毎日無難なことを繰り返すならいっそ何もしなきゃいい。は笑った。ルーティンという言葉とは対極の存在だな。
40年代に女性で初めてジーンズを履いた。
インタビュアー「私は自信がなくていろんな服を着ていくうちに自信を持つようになった」
歴史を知らない、好奇心を持たないで自分のデザインを語るな。歴史も科学もみんな繋がっている。みんな好きな服を着ればいい、センスがない人も自分自身が幸せならそれでいい。
全ては手に入らない。あきらめることも時には必要なもの。
人は何も所有できない。天から物を借りているだけ。
自分を美人だと思ったことは一度もない。美人に憧れないから平気。歳をとり美しさが衰えた今、何も残らない。個性を磨いた方がよい。誰が何と言おうとね。
コンプレックスを持つ自分にとって憧れに近い存在かもしれない。こうありたい、とまでは思わなくても、こんな信条を持ちつづけて歳をとりたいな、という気持ちにさせてくれた。
世界一多面性のあるこの街で自由奔放な生き方を貫けて幸せです。みなさんありがとう。