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ラ・ラ・ランドのぴぃのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
3.0
夢を追い続けるってしあわせ。そして苦しい。自分で自分を騙しながら説得して、鼓舞して、自暴自棄になって、やめてしまおうと何度も思っては、やめることなど出来ないのだと気付かされる。薬物中毒のような状態を共有した相手と、居続けるなんてきっと出来ない。だってその相手すら、幻の一部に過ぎないから。

お互い夢がなかったら別れることもなかっただろうけど、そうでなければ惹かれあってなかった。ああだったら…こうだったら…なんて、考えても仕方ないしそんなこと上手くいくわけなんてない。せいぜい、あまいあまい大切な思い出として自分1人胸のうちに閉まっておいて、たまに反芻すれば良い。

これはミュージカル作品ではなく現代版おとぎ話だと思う方が、私の中ではしっくり来た。惹かれあいすれ違う2人なんて、古今東西星の数ほどある題材だけど、なんだかとっても古めかしく感じてしまった。登場人物も音楽もとってもファッショナブルで現代的でお洒落。でもストーリーは夢見る夢子のときめきロマンス。あの夜も、あの星空も、全てファンタジーだと捉えれば抵抗なく見られる。

パープルのワンピースに黄色のバッグとか、グリーンのライトとか、カラフルで一瞬一緒が絵になるのはとっても素敵。長いMVみたいだったけど、映画ってストーリーだけじゃなく目でも耳でも楽しんでこそだな〜と実感。
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