りょー

ラ・ラ・ランドのりょーのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
二人の夢追い人の出会いと別れ、というシンプルな脚本ではあるけれど、音楽や画の美しさ、カメラワークを含めた演出がとても素敵でワクワクした2時間だった。

そんなに泣くような映画でもない(はず)だが、ミアの最後の「Audition」は、今までの映像がフラッシュバックして自然に涙がこぼれた。エマ・ストーンの歌唱力に脱帽。

上がり20分、オーディションからエンディングの流れは本当に痺れた。セブが今までしてきたこととは反対の選択をして、最終的には自分の店を持たないが、それでも最愛の人と幸せそうに肩を抱き合う…とあり得なかった時間軸を想像するとなんとも切なくなる。
それでも、微笑を浮かべてミアに頷くセブのあのシーンは、セブが夢を叶えた一人の大人として自立できたんだな、と思えて感傷的だった。

これを面白くない、意味がわからない、つまらないという人は、もっと自分の中の猜疑心を取り払って、純粋な心でもう一度見てほしいなと思う。でも、観てる人が多いからこそ、色々な意見があるとも思うし難しい、、、

ダンスが下手という意見もあるが素人目にはそうは見えなかったし、むしろ頑固で意地っ張りな二人が不器用ながらも楽しそうに踊っている姿がいいのでは。

ストーリーの流れというか、脚本を手放しに賞賛できるかと言われたら疑問符はつくが、演出とカメラワークと音楽の良さで一流以上にまで押し上げてることにとても価値があると思う。
りょー

りょー