チィ

ラ・ラ・ランドのチィのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
食わず嫌いはいけません。でも期待しすぎもいけません。『セッション』『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』と私の中で期待しすぎて、周りからゴリ推しされすぎて、見ろ見ろ言われて、意気揚々に映画館に行く。そして超えられない…。正直今回も同じパターンだと思ってました。だってデミアン・チャゼルとライアン・ゴズリングなんだもの。経験者なんだもの。

でも。

ばっかじゃないの!?!?!?!?!?

最高すぎたんだけど?オープニングクレジットだけで目うるうるですよ、隣に友達居なかったら5秒で号泣ですよ!!!!!!

"映画"という夢がラ・ラ・ランドには詰まっています!!!正直私にとってミュージカルだストーリーだとかキャストだとかほんとどうでもいい!ってくらい"映画"が詰まっていました。

まず見る前に監督が映画ヲタクだということを頭に叩き込んで欲しい。そう、監督だって私たちと同じただの映画バカなんだ。映画を撮りたいって一瞬でも考えたことのある人だったら、ほんとたまらない。私だって長回しを撮りたいと思って学生時代チャレンジしたことあるし(全然続かなかった)、こんな脚本作りたいって思ったことあるし(序盤の話の構造がチャレンジしたことあって嘘だろ…と動揺し私の代わりに叶えてくれたんだデミアン・チャゼルありがとうって泣いた)、こんな曲使いてぇ〜って聞いたことあるし(ただ私は音楽のセンスがマジでない)、ハリウッドのセットに対する撮影所への憧れも痛いくらいわかるし(地元に撮影所ある)、映画館の思い出もたくさんある(これは語りきれない)。

何が言いたいかって、私たちと同じ映画ヲタクだったデミアン・チャゼルが!私たちの代わりに!映画ファン代表として!この映画を作ったんだ!と思うと!もうほんと涙が止まらない!!ひとつひとつのシーンが愛おしすぎる!ミュージカルがなんだ!ラブストーリーがなんだ!えー得意分野じゃないんだよね〜って、話で左右されるな!あの長回しを、あの音楽を、あの色合いをスクリーンで見ないでどうする!?
オープニングのシーンから夢と希望と私の大好きなクレーンカメラ!!が使われているんだ!はじめかただけじゃなくてちょくちょくレトロな部分も映画へのリスペクトが感じられてもうほんと…ほんと…後世へ語り継ぎたい。わたしは、他の方がストーリーを褒めていると信じてひたすら構成とカメラワークを愛でます。(笑)ハリウッドのセットでザ・アメリカン・ムービーを撮影する監督のドキドキとワクワクを考えると眠れない。
チィ

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