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ラ・ラ・ランドのをんのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.6
序盤から、ミヤの部屋がシェルブールと同じ配色になってることでテンションが上がってしまった。他にも他映画のオマージュが続々と。つかみのダンスシーンと音楽から「正統派ミュージカル映画」を予感させられ、わくわくした。正直、心ときめく音楽とダンスと映像美があればいいや、と内容には期待をかけず、粗筋をも確認せずに観にいってしまったのだが内容もかなり良かった。最後の怒濤の回収が圧巻。ドゥミ監督の影響を受けている、とちらりと耳に入れていたので「色の洪水映画」を想像していたが、色よりも光と影の使い方がかなり上手く、目を奪われる場面がいくつもあった。(もちろん、色の使い方も魅力的である。ストーリーに入り込むのを邪魔しない程度の、絶妙な色のチョイス。)
日常の煩雑な音が集まって音楽を奏で始めたり、画の切り取り方がアーティスティックだったりと、全編を通してのセンスが洒脱で脱帽した。
バーグマンやマリリン等歴代映画スターの写真が所々表れる遊び心にもトキメキがとまらなかった。
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