瞬く間とはこのこと。前作のケレン味がこんな形で花開こうとは思ってもいなかった。
ハリウッドの豪華さ陽気さ、そしてフランスの切なさがブレンドされたミュージカル映画へのオマージュ。
ミュージカルは未だに(ほそぼそと)作られてはいるものの、多くはブロードウェイ版の映画化のような気がする。ここまで「ミュージカル映画」として振り切ったのは珍しいのでは。その心意気を買われての高評価もあると思うが、最後の一捻りなど現代的な味付けも決まってるのがいい。
主演二人も大健闘。ゴズリンは線が細いのでアステア的かなと想像してたら、ちょっと肩が張るいかついジーン・ケリー的なダンスで微笑ましい。でも、喉がぱかっと開いた発声が聞けなかったのは残念。
それにしても、やけに批判的な意見が目に付く。筋肉脳的アクションならば「そういうものだ」と思って楽しむのに。これはミュージカル映画だよ?あり得ない話なんだから素直に楽しめばいいのにな、と思いました。