さいとうD

ラ・ラ・ランドのさいとうDのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.7
DVDがやっとこさ届いたのでもう一度。
エピローグのイントロが流れるメニュー画面でもう泣きそうでやんすよ。

3回劇場で見た映画はこれが初めて。
人生ベストに食い込んでくるであろう大好きな映画なんすわ。

ストーリーは多分そんなに目新しいものではないだろう。てか監督もオチは「大好きなシェルブールの雨傘と同じ」とか言ってたし、名作ミュージカルオマージュの塊なんだろう。
これ好きな奴だーという既視感のあるストーリーかもしれない。ストーリーだけならね。でも超絶凝りまくったミュージカルシーンを組み合わせることで、あら不思議、自然と心揺さぶられる全く新しい体験になる。

凝ってるのはミュージカルシーンだけじゃなくて、小物やらセットもかなり場面に合わせて調節されてる。ミアとセブが同棲し始めてからの部屋の変化には気づいただけで心が痛くなる

それから、「色合い」。
届かないからこそ美しい、っていうメッセージ。
「ララランド」と言えばテクニカラーの鮮やかな色遣い。だけど、実は綺麗な色彩は後半に従って少なくなっていくんだよな。
それは夢が現実になって言ったってこと。
ミアがバイトしているカフェに訪れた女優のドレスは赤なのに対し、夢を叶えたミアがカフェに訪れる際は白と黒のドレス。夢は叶えることで思い描いていた華やかさを失い現実の一部になってしまう。
思い出もそう。絶対に取り戻せないから美しいまま保存される。だからエピローグでは再びテクニカラーの世界に移る。
もしかしたらチャゼル監督も映画を撮ることに苦しんだりしたのかな。

だったらもう幸せは美しい妄想を崩さないように僕ちんは独身を貫こうかしら。いや、やっぱ絶対嫌だわ。


さぁーまだ特典映像はのこってるし隅々まで見るでー。
次はシネマコンサートもあるしまだまだシャブるぞ。