Tomo

ラ・ラ・ランドのTomoのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.9
これこれこれ!こんな映画に巡り会いたくて生きてきました!笑
『夢を追いかける若者の話』

Someone in the cloud〜♪

ジャズバーを開業することを夢見る苦労人の青年。
女優を夢見てオーディションに参加するも落選続きの女の子。

物語に引き込まれるまで時間がかかりましたが、観賞後は涙。
2017年の話題作を今さら視聴。
傑作でした!傑作!!

ラブストーリーの随所にミュージカルを散りばめ、靴が地面を擦る小粋な音が鳴る。
軽快なタップダンスが爽やかなゴスリングとエマ・ストーンのカッコよさ、美しさが映像美と相まって出来上がった素敵な空間が目を心を楽しませる。本当に色使いが爽やか。
観客を楽しませようと工夫が凝らされた
作り手の演出や映像処理に対する『熱』が伝わってきます。

二人の主演に関しても抜群にマッチしていて、ゴスリングに関しては彼以外のキャスティングはあり得ないと思わされるほどの演技。

中盤のほんの些細な二人の小競り合いからラストに至るまでの転がるような流れに目が話せなくなります。





/////////ネタバレ////////






最後の二人の関係性と距離感が絶妙でヴギウギした!!
物語終盤。5年後の冬。夢を叶えたゴスリングの店セブスで二人は偶然再会。
彼のピアノの演奏のなか、違えたそれぞれの道がパラレルワールドのミュージカル世界で1つになり、ifの展開、未来を追体験する。これが本当に切なく。淡い。
演奏終了後、現実のラストに交わされた二人の瞳と表情を最後に物語が結ばれる演出に大感動。心に焼き付けられました。
二人の一瞬のコンタクトがお互いの道を理解して思いやってる。
「女優になったんだな」
「ジャズのお店を成功させたのね」
言葉を交わさなくとも互いの成功と幸せを受け止め祝福してる。そんな関係がとても羨ましい。
二人は夢を叶えたが未来は変わった。
切ないラブストーリー。映画のラストとしてこれ以上ない美しさでした。

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現実の世界でも幾千、幾何万の恋人が出会い、そして別れいく。そのありふれた光景を映画として芸術的かつ現実的に切り出されてるところが素晴らしい。
そんな切なさや哀愁が大好き。

これを上回るラブストーリーは私のなかでは今後出てこないかも。
Tomo

Tomo