Sinamon

LION ライオン 25年目のただいまのSinamonのレビュー・感想・評価

4.3
インドのスラム街。
5歳のサルーは、兄と遊んでいる最中に停車していた電車内に潜り込んで眠ってしまい、そのまま遠くの見知らぬ地へと運ばれて迷子になります。
やがて彼は、オーストラリアへ養子に出され、その後25年が経過しますが、ポッカリと人生に穴があいているような感覚を抱いてきた彼は、それを埋めるためにも本当の自分の家を捜そうと決意します。
わずかな記憶を手掛かりに、Google Earth を駆使して捜索すると言うストーリーです。

インドで迷子になった5歳の少年が、25年後にGoogle Earthで故郷を探しだしたという実話と言う事で涙💧なくしては観られない映画でした。

成人しオーストラリアで幸せに暮らしながらも、幸せな生活を送れば送るほど募る、インドの家族への想い。
人生を取り戻し未来への一歩踏み出すため、そして母と兄に、あの日言えなかった〝ただいま″を伝えるため、彼はついに「家を探し出す」決意をします。
手がかりはおぼろげな記憶と、Google Earth。
1歩近づくごとに少しずつ蘇る記憶のカケラを観ていて何度も何度も涙💧が出ました。

子役のサルー(サニー・パワール)の眼差しがとても印象的な映画でした。
母や兄に向ける信頼と愛情にあふれる眼差し。
知らない場所に来てしまい周りの様子を伺う眼差し。
不安でどうしてよいのか困惑する眼差し。
優しい養父母へ向ける眼差し。
どれも素晴らしい演技でサニー・パワール君がとにかく可愛いかったです。

大人(デーヴ・パテール)になってからの故郷を探すに至るまでの葛藤や苦悩も胸が苦しくなりました。

養母とのやりとりなど心に響くシーンが沢山ありました。

産みの母親、育ての母親どちらの想いも深くて感動しました😭
育ての母親役のニコール・キッドマンが素晴らしい👏

何故サルーを引き取ったのか理由を話すのですが、本当に懐の大きな優しい義父母に引き取られて良かったと心の底から思いました。

この映画を観ていると広大な陸地、教養環境の欠如、貧困、ストリートチルドレン、人身売買等インドの過酷な環境をまざまざとみせられました😰 「インドで行方不明になる子供は年間80000人」と知り驚きと共にとても胸が苦しくなりました。

ラスト母と兄の運命、そしてライオンと言うタイトルの意味を知った時には号泣してしまいました😭

ラストご本人達の実際の映像が流れ涙が止まらなかったです😭

とても素晴らしい映画なのでおすすめです🎬️👌
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