miinanooo

LION ライオン 25年目のただいまのmiinanoooのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

最初から良作と分かる。
映し出し方が映画として優れている。
構図も好き。

小さい子の辛い境遇は当たり前にずっと泣きそう。けど辛すぎる描写が続くわけでないことと、養子縁組のパパママが良い人という救いがあり、その後の人生が明るいものだから映画を観るということに集中できる。

サルーの大人姿が少し違和感あったけど、別に気にならないくらい。

弟をなんでちゃんとみてないの!!とお母さんに言われるだろうし、責任も感じてるだろうし、お兄ちゃんも心配だなぁと思ってたら...

サニー・パワールくんがえぐ可愛い。やばい。魅力的、笑った顔とか話し方も可愛い。実際のインドの村で見つけてきた逸材らしい。てか実際の人と似てないか?!オーストラリアのママも。私が日本人だからそう見えるのかな。

Googleアースで見つける!とのことだったから少しsearchのようなものを想像していたが、そこまでGoogleアースが物語の主体ではなかった。良かったと思う。Googleアースで人を見つけたという話はこの他にも聞いたことがあったような気がするがどうだったかな、、。

LIONの付箋回収も物語として丸っと収まってて良い。


私5歳までの記憶なんてないな、、。それだけ何もなかったってことか。

なんで映画になるのか、稀で特別な幸運であり、描かれないところには現実により近いものがあることを忘れてはいけない。

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この映画ではインドが舞台で、ストリートチルドレンや日本人から見たら貧しい暮らしが描かれているが、それが全てではないと思う。(日本人のイメージするアフリカと、現代のアフリカが異なるように。)

不遇、貧しい、それだけで不幸だと捉えるのはあまりにも安直だが、お腹が減っているのは可哀想だと思うもの。何か支援をと思うもの。だけど、安易にお金を配ればいいじゃん食べ物与えれば良いじゃんということではない。バランスというものがある、ということをどこかで聞いた。
支援は、難しく慎重にならなければいけないと思う。服の支援だって、いらない服を大量に途上国に送って、それがどうなっているか。良いことをしたような気になれる→実際はゴミを送りつけて処理を任せている、かもしれない。そんな情報も見たことがある。それに慈善団体が食料を配ると殺到した人が死ぬ、そんなこともある。
一つの支援システムとして、顔も明かされないし会うことはないけど1人が途上国の子1人を金銭面の親として支援する、一万円でもこれだけ違うんだ、そんなものも聞いたことがある。

どう関わるか、関わらないか、そんな今後のことも考える。
まずは日本の渋谷の夜などのストリートチルドレン化を考えなければいけないとも思う。あえて遠くの国を見ることで現実から目を背けているようにも思えてしまうから。

やはり正しい見解を持つには、現地に行くべきだと思うから、インドやアフリカを見に行ってみたさはある。本当は学生の時に行きたかったのだけど。何事も遅いということはないよね!いつかではなく10年以内に。気づいたら自分達が支援される側になってたりして..。

あとは養子縁組、このオーストラリアのパパママみたいに子供を産めないからではなく最初から養子を育てるという選択をする人は一体どのくらいいるのだろう。新しく産み出すのではなく、不遇な今ある命を大切にしたい人、それが出来る人、お金、幸せにできる自信、少ないだろうなぁ。
こう例えるのはお叱りがきそうだが、私がもし猫を飼うのなら保護猫。なぜ既に産み出されていて殺される命があるのに新しく産み出すのか。これは私が自分の遺伝子を残したくないからという特殊な気持ちも関わっているが。自分の子が欲しい、その気持ちもわかる否定するつもりもない、なら幸せにしろよ、とは思う。人は育てられる自信ないなぁてか自分に育てられたくない。

よく、日本人に生まれただけで恵まれているのだからどうこう~というのを聞く。確かにそう。けど、=お前は幸せなんだよ感謝しながら生きろというのは違うと思う。貧しさと孤独さだったらどちらが幸せだろう、大人の都合よく比較対象を持ってくるのはやめて欲しい。

シンプルに、少しの牛乳がこんなに貴重でありがたく飲むんだ、と知ること。ご飯があること、綺麗な水があること、服があることのありがたみを感じて幸せを感じやすくなるのは良いことだと思う。ただそれを感じすぎると、東京という街はモノが溢れかえり過ぎていてギャップに卒倒しそうになるから気をつける。

#実話、インド、オーストラリア、養子縁組、インド子ども行方不明毎年8万人(日本子ども千人)、温かみ、映画館でまた見たい、子どもにも◎
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