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LION ライオン 25年目のただいまのaiueoのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

兄の帰りを待つサルーは汽車で寝込んで自宅から1600キロ近く離れた見知らぬ地にたどり着く
言語も通じぬ地でひたすら母と兄を呼び続ける

やがて孤児の施設からオーストラリアに養子にもらわれ養父母の愛を一身に受けて立派な青年となる


友人との関わりの中で揚げ菓子からふと昔の記憶を辿りだす。
グーグルアースで迷子の自分の家を見つけることが出来るという友人のアドバイスに取り憑かれるように自分の家族探しに没頭し他に何も手につかなくなる。

自分と同じ養父母に養子となったマントッシュは繊細で難しかったクスリ漬けで養母を悩ませていた

養母は決して子どもを産めない身体だったわけではない
世界に人は溢れている。ただ子どもを産むことが良いことか?それよりも不運な子を助けたい

幼き自分と交錯しながら自宅への道を帰るサルー
思いが募り、記憶を辿りながら帰宅への道
涙が止まらない
そしてついにグーグルアースに自宅があらわれた

お母様に見せたい立派になったあなたの姿を
養母への裏切りと感じて実母探しをどうしても告げられないでいたサルーがやっとの決心で養母に打ち明けたときの言葉


サルーが空っぽの汽車に乗った夜
兄のクドゥは別の汽車にはねられて死んだ


兄が死んだとお母さんに聞いた時
誰よりもお兄ちゃんに会わせて欲しかったと思った
そしてお兄ちゃんは何か大人になってから病気で亡くなってしまって最期の最期まで弟を想い、心配し無念に死んだかと想いを馳せたが
まさかあの日あの夜に亡くなっていたなんて
やるせなさと切なさが襲った
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