リーマン・ショックを予期し、利益を上げて切り抜けた金融マンたちの話。演技がすごくいいのでとても楽しく見ることができた。
難しい金融の仕組みについて、登場人物がカメラ目線で客に語りかけるトリッキーな演出を取り入れるなど、製作者側が観客に丁寧に説明しようとする姿勢がひしひしと伝わってきた。ただ、いくら丁寧に説明されても細かい仕組みはよくわからなかった。
ケチつけるとしたら、リーマンショックからわずか7年後の作品なので「大人の観客の多くはこの出来事とこの時代のことをそこそこ覚えている」ということに頼っているような演出が目立ったところ。ちょっとした俳優の使い方やフラッシュする映像の使い方がね。20〜30年後の人がこの作品を見て同じぐらい楽しめるかどうか微妙だと思った。
ちなみに、鉄板焼き屋のシーンで徳永英明「最後の言い訳」が流れ、エンドロールにもクレジットされてた。「徳永くん、カバーはもうやめてオリジナルで勝負しようよ」というエールだったと勝手に解釈している。
