春夏秋冬

二重生活の春夏秋冬のレビュー・感想・評価

二重生活(2016年製作の映画)
3.7
人は他人でしか自分を認識できない。
「自分とは何か」を他人を尾行することによって考える哲学的でありながら人間的な物語。

人は常に満たされることはい。自分の中の空いた空間を何かで埋めなければ不安や「何か」に押しつぶされそうになる。

ある人は不倫で自分を満たし、ある人は代行サービスで嫁という存在を満たす。

主人公が自分以外の人生を覗くことにより、
この世界の「生きるとはなにか」「自分が存在している理由」について考えることが出来る。

寂しく、痛く、人間の深い部分に触れることが出来る良い作品だった。

銃を撃っていいのは、銃を撃たれる覚悟のある人間のみだ
という言葉があるように、
誰かの人生を覗く自分もまた、誰かに覗かれているのかもしれない。
春夏秋冬

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