33

二重生活の33のネタバレレビュー・内容・結末

二重生活(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

麦さんすごいな。かっこいい。
自分も尾行している気分になった。
長谷川さんと麦さんがホテルから出てきたときにタバコ吸って待ってたのは菅田将暉だよね?
最近長谷川さんの出演している映画を立て続けに見ているけど長谷川さんもすごいと思った。この映画は演技に関しての自然さとか間とか空気とか、何も嫌なところがなくて現実的で見入ってしまった。あ、でも尾行するの対象者と近すぎだろとは突っ込みたくなった。

ひたすら公平な愛で満たされてる人生などない。
互いのことを知ることは互いにかけがえの無い存在になれる唯一の方法だけど、それでも苦しみから逃れられない。だからその苦しみを軽くするために人は秘密をもつ。

珠が自分の深いところの空っぽだったところが埋まる気がしたのは秘密を持ったからなのかな。そして人の秘密も知ってしまった。
高校生の時に好きだった父の友人のこともそれもまた秘密だったのか。
けどその秘密も無くなってしまった。物理的に。

終盤のシーンで石坂さんのとこの子どもが自転車乗れるようになっている。

最後のシーン。珠が卓也とすれ違ったのに(同じ方向を見ている)互いに気づかない。卓也が雑誌を落とすときに気付く可能性はあった。それでも彼らは再会はできていない。平行より少し開いた方向へと互いに進む。これからは互いの人生が交わることはないのか。
そこからスクランブル交差点へと移る。珠が歩いている。後ろに篠原教授らしき人が。彼は指輪をしている。彼は自殺したのだろうか。珠が寸前で助けられたのだろうか。珠は何かに気づいて彼のほうを見る。そして笑顔で振り返りその先へと歩いていく。

最後の最後にテキストのみ。
この映画に関係ありそうで、なさそうな文章。誰に対しての言葉だろう。

最初のシーンで篠原教授が自殺しようというシーンと同じシーンが流れる。やはり自殺したか否かはこの映画にとって重要なことだと考えられる。
33

33