あゆぞう

東京無国籍少女のあゆぞうのネタバレレビュー・内容・結末

東京無国籍少女(2015年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

清野菜名のアクションシーンを楽しみにしていた

正直「TOKYO TRIBE」の彼女はかっこよくもないしカタルシスのかけらも覚えなかった

「愛のむきだし」の満島ひかりの足元にも及ばない印象だった

本作品、見てびっくり

素晴らしい

実戦的、殺るか殺られるかのコマンドサンボ的、非情ともいえる急所狙いの接近戦と銃撃戦からなる格闘シーンはとても新鮮だった

格闘シーンにありがちな大きなモーションの蹴り、パンチがほとんどない

アクションじたいの発想、構成が非凡で、それに応える清野菜名とカメラワークが稀代の名シーンを作り上げている

息つくヒマもないというか、鳥肌立つヒマもない感じ

ただ、作品はただただ重く暗い

難解…というよりわけわからない

現場ではあれでよしとされてるのかな?と思う本田博太郎と金子ノブアキ(キャスティングからして悪い意味で予定調和的なのだが)の鈍重で鼻につく演劇的な芝居と間…それこそを清野菜名の振りかざすナイフで切り刻んで欲しかった

格闘シーン120点、作品30点みたいな妙な作品だ

全編見るのではなく、後半の20分を見るだけで十分な気がする

どちらにしてもさして脈絡はない筋書きだし、伏線というほどの伏線もありはしない

あと…

りりィさんに黙祷

女優としての活躍の始まりであったドラマ「青い鳥」以来、出演作品の随所で作品に緊張や緩和を提供されてきたと思う

その台詞回しから素人っぽいとか演技下手だとかいう人もいたけれど(ドラマ「ラヴソング」は友人に酷評されて喧嘩しそうに…)、僕は好きでした

どうか安らかに
あゆぞう

あゆぞう