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ザ・アウトローのJIZEのレビュー・感想・評価

ザ・アウトロー(2018年製作の映画)
3.4
銀行強盗が多発する街ロサンゼルスを舞台にとるクライムサスペンスもの。おもに追う刑事と狙う強盗団の並行戦上にある二視点で交錯しながら重厚にストーリーは思惑を孕み加速し続ける。それぞれに行動を決める大義があり屈指の男の生き様を貫き通す。やはり銀行強盗や銃撃戦の描写は大味さが抜きに出て見応えが十分ある。主演ジェラルド・バトラー演じる刑事ニックの殺害現場でドーナツを頬張り口調など荒くれた感じも街に扮した雰囲気で良かった。バトラー前作の『ジオストーム(2018年)』ばりに思惑や目的がぶっ飛んだ映画ではありました。

観終わってあまり痛快感がないのは展開がかなり複雑でカタルシスがほぼない造りだからなのだろうか。補足するような描写や雰囲気で場面が次々転換するため長尺の割には噛み砕ける感触が薄いように思える。大義の下にそれぞれが信念を全うして正義を貫いていく。家庭環境や目先の目的を抜きにしてもひたすらその自問自答の繰り返しだったように思えた。長尺140分間豊富で正直観ててかなり頭を使い人物の関係性諸々がだいぶ複雑でした。
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