KARIN

たかが世界の終わりのKARINのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.8
ずっと映画館で観たかった
グサヴィエ・ドラン監督作品。

地元の映画館では今日が公開初日で
たくさん人が集まっていました!それだけ注目されてるのね〜。

ドラン監督は、色彩と光、音楽の使い方が本当に魅力的。
今回はそれに加えて戯曲が原作、ということもあり
舞台演劇的な要素もからまっていて
個人的にすごく好きでした。

この作品の要は「目」と「会話」。
大切なことと向き合う事への怖れから生まれる、中身のない空虚な会話と
それぞれの目に隠された狂気、窮屈感、緊張感。

俳優陣の目の演技がとにかく光っていて、話している時よりも黙っている方が本心が見える…という不思議な感覚を味わえました。

古いマットレス、
ハト時計
毛羽立ったカーペット、
物語の舞台である家の中の描写も
美しくて、どこかなつかしい。

登場人物たちに感情移入がなかなか出来なかったのが少し残念だけれど、
もっと人生の経験を積んで、改めて観てみたい。
そう思った作品でした。
KARIN

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