にっきい

ハーモニーのにっきいのレビュー・感想・評価

ハーモニー(2015年製作の映画)
3.0
エロ過ぎるミァハ。

僅か長編小説4作を残して急逝した伊藤計劃の作品をアニメ化する project Itho の劇場公開2作目。

完璧に調和の取れた世界-ハーモニー-の話し。
今作は『メタルギア』のノベライズを除く伊藤計劃の長編2作目で、ストーリーが直接繋がってる訳では無いけど、『虐殺器官』の実質的な続編。
なのでファンの方たちは劇場公開順が逆になったのを残念がっていたようです。
ボクは原作を読まず、劇場で公開順に観たので本来の凄さは分からないのかも知れません。
原作を読んで無いので映画から分かる情報だけで説明すると、ストーリーはウォッチミー、メディキュア、オーグで高度に健康を管理された生体主義の世界で、自分の身体を自分に取り戻そうとした少女が、人類を新しい世界へ導く話し。
展開としては自殺したはずの少女を探すだけの単純なものなんですが、それを生体主義と言うディストピアの意思と個人の意識の話しを対比させ、とても複雑な話しになっています。
更に意識の解放としての自殺、そしてこの世の最も汚い、だけど人間の本質でもあるあらゆる欲求を15歳の美少女に語らすショッキングな作りなので、見る人を選ぶ作品かも知れません。
実際ボクはこの劇場版3作品の中では今作が1番苦手。
ラストは原作とは違うらしいですが、かなり衝撃的。
人間が自由に生きる混沌の世界か?病気や老いる事まで管理された楽園(地獄)か?どちらが幸せなのか…。

この前職場のラジオで聞いたんですが、少し前に"ら抜き言葉"が問題になってましたよね。
「見られる」を「見れる」と言うようになるヤツ。
最近は更に"い抜き言葉"を使う人が増え出してるそうです。
「見ている」を「見てる」と言う感じ。
そこで思い出すのが大ヒットしている『鬼滅の刃 無限列車編』の煉獄杏寿郎さん。
彼は駅弁を食べながら「美味い!」を連発してましたが、今の人は「美味っ!」ってい抜きで言うことが多いですよね。
柱として鬼との闘い方だけでなく、正しい日本語の見本になる、煉獄さんのこんなところにも凄さが出ていました。




*********鑑賞記録*********
鑑賞日:2015年11月13日
鑑賞回:ー
劇場名:TOHOシネマズ二条
座席情報:SCREEN1 M-15
上映方式:2D
レーティング:PG12
上映時間:120分
備考:過去鑑賞記録、シネマイレージ会員料金
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