大学生の頃に伊藤計劃作品に触れ、まず始めに観た作品がこのハーモニーだ。
人間の生命が国家に管理されている社会に対し、疑問を持つイァハ・トァンら少女3人を描く物語。トァンはのちにFBI的な職業につき、3人の少女は大人になり別々の道を歩んだ。
そしてあるとき死んだとされていたが、テロの予告の話し方からイァハが生きていると気づいたトアンは、イァハの行方を捜索することになる。
学生の頃はこの作品の中では主人公でヒーローのトァンの目線から見ていたが、現実社会に嫌気がさしている現在の心情からイァハ的な視点でこの映画を観た。
このように何回見ても面白いし、数年経った後に見直すとまた違った考え方・価値観にさせてくれる作品こそ名作だと言える。