ゆみこ

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオスのゆみこのレビュー・感想・評価

4.0
フィデル・カストロの死から始まるこの作品は、前作『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の内容を振り返り、補填を加えながらも、その先を鮮明に映し出していた。

そして『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』は本作『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス』を以って完結するのだと確信した。

前作ではあまり語られなかったキューバの歴史。根底に存在する黒人差別や奴隷制度についてもしっかりと触れ、それらとキューバ音楽の結びつきやいかに人々に影響を与えたかということを力強く説明していた。

またツアーの裏側や彼らの苦悩や死を目前としたときに考えたことなど、より深く彼らのことを知ることができ、それを知ることでより彼らの音楽を理解できた。

やはり漲る音楽への愛が素晴らしく、パワーに溢れており、この愛おしい音楽がいつまでも続いてほしいと強く感じた。
ゆみこ

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