とても良くできた映画だった。『ミッドサマー』を彷彿とさせる。奥地に開拓された、カルト教団の教区。信者である妹から手紙を受け取ったファッションフォトグラファーに同行して、ジャーナリストたちが取材を試みる。
最初は全く危ない感じがしないのが逆に怖いし、分かりやすく暴君なのではなく、言っていることが少しずつ意味不明だったり、やんわりと言いくるめられてしまうところが怖い。
最後にとんでもないオチがあるのだけれど、教祖が何故それをしたのか分からないまま終わるのが怖い。本当に自分のしたことを正しいと思っているのか、はたまた証拠隠滅なのか、自己中心的な理由を自覚しているのか。
ドキュメンタリー風の映像と、人間のリアルな曖昧さが余計怖い。とにかく怖い。
