えりみ

ディーパンの闘いのえりみのレビュー・感想・評価

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)
4.4
WOWOWで。
「預言者」でうおぉぉ~凄えぇ!となり「君と歩く世界」でフランス人の考えることは全然分からん、となっていたジャック・オーディアール作品。これが視聴3本目、これは「預言者」に近い方の感じでした。
しょっぱなから累々とある死体を燃すシーン、そんな葉っぱじゃ火力が足りんやろとしょうもないトコ突っ込めてたのも最初だけ。細かい状況説明は何もないまま話が進んでいく(スリランカ人ってのすらフランスに渡ってしばらくしてやっと分かった)。
スリランカがついこないだ(2009年)まで20年以上内戦状態にあったこと、シンハラ人とタミル人の民族紛争のことなど全く知らんかった。知っていればもっと響いた部分があったはず。
邦題は「ディーパン」だけでよかった気が。
いつ闘うのかヤキモキしてもうたがな。
クライマックスこそ北野映画っぽい闘いシーンがあるものの、ほぼディーパンとヤリニの疑似家族すれ違いやりとりがメイン。なんならディーパンよりヤリニのほうが出番多いんちゃうか?
個人的には最初から「堅物ディーパンはいつヤリニとヤるのよ」とヤキモキしてたんで、シャワーを気にするところから闇に消える初エッチのシーンと今度は揉めてる最中なのに体を求めるKYディーパンの「一度覚えたら猿」状態がなんか微笑ましかったww
ふざけたことばっかり書いたけど映画全体に笑えるシーンなどひとつもなく、ラストシーンにしてもあれはディーパンが今際の際にみた夢なのではないかと思ったり。
タミル・イーラム解放の虎といいながら、何度か出てくるのは闇から浮かぶ象さん。眉間が剥げてる象さんが何気に印象的。
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