もっち

グランドフィナーレのもっちのレビュー・感想・評価

グランドフィナーレ(2015年製作の映画)
4.2
美しいスイスの大自然、おしゃれなホテル、MVみたいなカットなど、圧倒的な画に、名優たちの、高尚かつ低俗な会話劇がのっかって、非常に味わい深かった。会話も、芸術性の高さゆえ、抽象的なものになるのか~と思ってたけど、意外とわかりやすく、心に染みる会話ばかりで、とてもよかった。
 不倫された妻(旦那の不倫理由...)、元スーパースター(リフティング最高、「左利きなんだ」の会話も大好き)、悩める俳優(仮装はゾクッとしたし、痛々しかった。ポールダノはほんといい仕事する、少女との会話も感動的)、浮遊僧(最後にやり)、マッサージ師(ダンスゲームからのつなげ方秀逸)、クライマー(ホールドのついた柱がめっちゃかっこよかった。あれ本物?)、昔の大女優(迫力すご。飛行機のシーンは、せつない)などなど、脇役たちも、魅力的で印象的なシーンがちりばめられていて、偶像劇のようなテイストもあるかも。
 でも、主役二人の、ミスユニバースの浴場(欲情)シーンが、やはり最高だった。映画史に残る名シーンなのでは。
 惜しむらくは、ラストシーン。音楽的感動が少し薄かった。グランドフィナーレとはいかなかった。
 現代は、Youth。この邦題、最初、終末医療施設なのかと勘違いしてました。
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