Taiga

サウルの息子のTaigaのネタバレレビュー・内容・結末

サウルの息子(2015年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

初めてホロコースト映画を観た。
ホロコーストがどんなものかある程度知識として入っていたこともあって、観る前から覚悟はしていたが、上映中は特に怖い思いをした。ガス室の中からドアを叩く音や悲鳴が聞こえるシーンは特に怖かった。"ゾンダーコマンド"という部隊の存在も、この映画で初めて知った。ドイツ人が自らユダヤ人を処刑するわけではなく、 あえて同胞に行わせるという非常に辛い部隊であった。
時代は70年も前の出来事だが、現代にも、ユダヤ人難民に代わってシリア難民が存在する。難民排除の末路はホロコーストであることから、現代にも通じることは多くあると思う。
カメラが常に主人公の顔の周りにいて、他の背景などがぼやけてみせる手法は、辛い現実から目を背けているという意味であえて行っているということで、すごいなと思った。
カンヌのグランプリにふさわしい作品だったと思う。
劇場で見れてよかったと思う。
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