期間内にパートナーを見つけないと動物にされる、ディストピアorユートピアの設定。
一言で言うと、「相手の共感を持たれるために嘘をつく」映画だと思う。
共感はどこまで自分を犠牲にできるか、どこまで偽り続けられるか、とメッセージも投げかけているし、
滑稽で笑えるシーンもいくつかある。
そして何よりも予測がつかなくてヘンな映画なのが個人的には最高でした。
究極の孤独生活と、偽りのパートナー生活、あなたはどちらを選択する?
と問われているようにも見えた。
いずれにしても歪んでいるのに変わりはないが、
これによって映画の世界設定がディストピアにもユートピアにも現実にも見えるわけで。
欠点は少し長いこと。
終盤は「まだ続くの?」という展開で(これも着地点が見えないので良いといえば良いのだけど)
90分台や100分台なら完璧だったなと。
タイトルの「ロブスター」の意味を考えると、100年生きる、脱皮する、鋏が取れても再生する。
ラストシーンの「ロブスター」は、さてどうなった?