すずめのちゅん

ロブスターのすずめのちゅんのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
3.0
ディストピアっていうのはなにかが欠けてるから発生するパターンがあり、その欠けた社会に生きる登場人物たちはやはりどこかおかしい。
ホテルの異常性はいわずもがな、独身者たちも闘う相手を少し履き違えてる。
監督はこの頃にはすでにそういうイカれた人間に焦点を当ててるのね。
そのせいか、世界観を象徴する『独身者は動物に変えられる』という生々しい設定が生きるシーンは少なく、ただ独身者は殺させるという部分に置き換えるだけでも映画が成り立つので、そこをもっとひどく取り扱ってほしかったところ。
ポニーのくだりは最高に設定を活かしてたが、それと狼の話くらい、犬はどっちでもよい。