ハマー

ロブスターのハマーのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
3.9
『独身者を強制的に動物に変える設定。は、まだ理解出来る奇妙さ…しかし、その設定が適応される社会自体が遥かに理解不能な奇妙さを醸し出している‼︎全く先が読めない奇妙奇天烈ヘンテコ映画。且つ常に全編に蔓延るシュールギャグ成分に大いなる拍手をww』

R+15指定。
エロはもちろんあります。凄いシュールなエロ描写ですがw
グロは犬好きには辛い描写有り。(これも一応シュール要素絡みといえば絡み…)

★オススメ出来るターゲット層
・シュールギャグ大好きな方。
・杓子定規な映画に飽きた方。
・全く先の読めない展開が好きな方。
・常に展開にツッコミを入れたい方。
・ポプテピピックの摩訶不思議感が好きな方。
・思ってたのと全然違う映画を観たい方ww(←そんな方いるのか?w)

★オススメ出来ない方
・犬が好きな方。
・普通の映画観たい方ww

★オススメ音声
・意外にも日本語吹替。


フォロワーのなおさんに勧めていただいた作品。( ̄▽ ̄)
『よくもこんなキチガ◯映画を…ww』(チャー研風w)
と勧めていただいた事に感謝。すると共に、『よくこんな映画知ってるなぁ〜。』と改めてその映画知見力に関心するばかりでした。
(ありがとうございます。m(_ _)m)

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この世界には3つのルールがある。
・45日以内にパートナーを見つけること
・独身は罪
・捕まれば動物になって頂きます
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と、中々にヘンテコな設定だが、
ぶっちゃけ予想してたのとかなり違ったww
(てか、こんなもん予想出来るか‼︎w)
僕自身、1回目の鑑賞(英語音声日本語字幕)は、ことごとく予想が外れた展開で、終始この映画の世界について行くのに必死でした。
例えば『何歳から独身が罪になるのか?』とか、
『未亡人の人は速攻罪になってしまうのだろうか。』とか、
『動物といってもどこまでの範囲の動物になれるのだろうか。』とか、
裏設定を必死こいて解こうとしていたというのも、本作の楽しみ方とは逸脱してしまって面白無さに拍車をかけてしまったのかもしれない。
(結局、答えは提示されない為)
残念ながら、1回目は★2.5〜3.0ぐらいの楽しみ方しか出来なかったのです

……
いや…もしかしたら楽しみ方が分かっていたのかもしれない…
けど認めたくなかったのだと思う……何せ、ほぼ全てのシーンが[シュールギャグ]に見えてしまったのだからww
1回目でこの映画の楽しみ方に気付けなかった自分に対して、
悔しさのあまり2回目を鑑賞…(日本語吹替)
やっとこさ、満足のいく鑑賞することができました。
(鑑賞の感想はネタバレにて)
カンヌ国際映画祭で、今作を観客賞に推薦した観客の皆さんには脱帽です。(只者ではない(`・ω・´))

ジャンル的に言うと、以下の全てを混ぜた感じ。(ジャンルに着地点が無いw)
シュールギャグ:★10
ラブストーリー:★9
SF:★8
サスペンス:★7
アニマル:★2
ホラー:★1
アクション:★1

スイスアーミーマンとどっちが勧めれるかと言ったら当然スイスアーミーマンww
どっちが好きかと言われると、どっちも同じくらい好きですが、 ロブスターは15禁である分、
スイスアーミーマンの方が上かなぁ〜っと。といった感じ。
揺れる人魚とだったらロブスターの方が遥かに好き。


以下、ネタバレ。(ほぼツッコミw)









①何一つ先が読めない。杓子定規通りの脚本/撮影技法/演出を全くしてくれないクレイジーさは唯一無二。
1回目終わった時「終わったッ⁉︎w マジか‼︎ww」とツッコミを入れざるを得ない終わり方wwや、
女の子をダンスに誘うシーン…
買い物のシーン…
麻酔銃を持ち独身者を狩りに森へ行くシーン…
全て無駄にスローモーション演出www
何一つ映えないww
スローモーション中に麻酔銃から出てくる矢なんてダサ過ぎて過ぎて、スローにする方がダサくてシュールという異次元の演出法が繰り出されている。
更には、言葉を交わさずのサインww
サインがどう見ても普通の動きでは無く怪しいwwしかもちょっとオーバーリアクションww
と、確実に場面場面に対して絶妙なシュールギャグ成分を内包されているw
1回目の時、この映画は一見ふざけている様に見えて実は真面目なラブストーリー作品なのでは…?と勘繰りながら観ていたのが仇となってしまったww orz

この映画は、
シュールにふざけてる

実は真面目なラブストーリー?

やっぱりどう考えても、シュールギャグ全開でふざけてるよねww

『全編シュールギャグ映画。』
というのが最終的に辿り着いた解釈ですww
その気持ちでの2回目鑑賞…
爆笑も爆笑でしたww
馬?を銃殺するシーンから既に意味不明で面白いww

個人的に、初見より2回目以降の方が面白いスルメ映画でした。この世界観を知った上での2回目は全てを受け止めれます‼︎ww


②日本語字幕が台詞の面白さを緩めている。英語が分かる方は字幕無しで。分からない方は日本語吹替がオススメ。
日本語吹替の台詞シュールさは、日本語字幕でオブラートになった部分が、オブラート無し状態になってたので、吹替台詞担当者は良い仕事しました。と拍手👏を送りたいですww
あるナレーションが話す回想的な台詞が、字幕だと『彼に服を脱がされ激しく犯される…』
と記載されているのに対し、吹き替えだと
『彼に服を脱がされ激しくFU◯K…』と、唐突の卑猥英語導入ww 犯されるより酷くなってるやんwwと思ったら、英語の台詞もちゃんと「F◯CK」の台詞が入っているので、実は字幕の方がオブラートに包まれていることが発覚。
サインの回想シーンも、
「セックスしよう」から、
「F◯CKしよう…」(Let's FUCK.)と超ストレートww
日本語が意外にハマったので、この作品を日本人でリメイクする意外にいけるんじゃないか🤔…
と割とガチで考えてみたりww


③少子化/自殺/孤独死問題に取り組んだ作品…では無かったww
「独身が罪」と謳うからには、てっきりそういう社会問題も絡んで来てるのかと思いきや、
まず少子化については、ヘテロセクシャルとホモセクシャルのチョイスが可能ww(挙句にはゲイセクシャル不可w)
男女婚だけに的を絞っていない時点で問題提議してないw
また、動物に変えるというのは一種の生まれ変わりで、この映画の中での自然的現象による自殺への救済法的なものかと思いきや、がっつり人為的作用ww
ホテルに居てもがっつり45日以上の独身も居てて、最早ルールとは何ぞや?と言ったところww
孤独に関しては、寧ろ孤独を望む反組織まで居てて、結局何にも提議していない所が、ツッコミどころ満載で面白いww
ここまで社会問題提議が出来る材料があるにも関わらず、全く訴えてこない所に手腕を感じます。


④謎の恋愛価値観w
パートナー同士『嘘』を付くことは愛の破綻であり、
『共感性』が無ければ、パートナーとしての永続性が保てないという、このパートナーを見つける謎の困難さww
只でさえ、3つのルールがヘンテコなのに、更にヘンテコな価値観がヘンテコさを冗長させているww


⑤早朝勃起確認……一体誰が得をするというのだww
早朝…親切な方法で勃起を確認してくれるが、それが凄くシュール且つ男性陣生殺し状態w
しかも、それって恋愛価値観無視じゃね?ww 理性ではなく本能でいけみたいな仕打ちww(それ結局、早々に離婚する未来しか見えないw)
只でさえ人生のパートナーを見つけるのが困難なのに、本能的な部分を責めてどうするんだww 正に拷問ww


⑥スーツを着ることは『社会』で生きること。
スーツを着ないことは『個人』で生きること。

少しは真面目な考察にw
唯一この作品で、真面目な部分が見えたとしたらやっぱり『スーツ姿』。
とてもシュールな使い方をしてくるから主張が弱く感じてしまいかねないのだが、
スーツになった途端、社会に自分自身を合わせようという魂胆が見える。
主人公が最後にスーツになって街に行く時に「このスーツがぎゅうぎゅうでキツい」という台詞があります。
どう考えても笑いどころなのですが、この時の主人公は、
「ぎゅうぎゅうのスーツ=社会の不自由さ」に
「スーツを着ない=個人の自由さ」を抑制しようとしているシーンとして受け取れます。
「個人の自由」より「社会という共用」を優先し、そしてそれより大切な「愛」の為にこその行動。
というが、とても素敵なラストスパートでした。

最後はどうなったかは分かりませんが、個人的には、
『アレを実行したけど、見えないからトイレから出れなくなった』
というのが、この映画として、一番しっくりくるかなぁ〜とww(目的は遂行。しかし最後までシュールギャグを掘り込んでくるw)


ヘンテコシュールギャグ映画が観たい方はおススメです。( ̄∀ ̄)
(文書長いよ〜ww 疲れたー。
後、フォロワー50達成ありがとうございます。
こんな偏屈ジジイをフォローしていただいてありがとうございます。m(_ _)m)
ハマー

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