つくえくんが言ってたように、つくえくんはどう見ても数合わせである。
数合わせなのに、「つくえくんじゃないとダメなの」といった千早に対して、つくえくんが憤りを感じるのは正しい。
でも、千早は本当に、「つくえくんじゃないとダメなの」である。
確かに、どこの部活に所属してないのはつくえくんだけだった。でも、それは、つくえくんに限った話ではない。たまたま、チラシを見ていたかなちゃん、たまたま同じ学校で百人一首の経験もある肉まんくん。そこまでいくと、たまたま幼馴染で、百人一首をしてきたタイチ。結局、つくえくんと同じ偶然である。
でもなにかの巡り合わせで、なにかの運命で、引き寄せらせたみんなに、千早は「つくえくんじゃないとダメなのである」。