ぶみ

X-ミッションのぶみのレビュー・感想・評価

X-ミッション(2015年製作の映画)
2.0
エクストリームスポーツ犯罪集団に、潜入せよ。

エリクソン・コア監督、ルーク・ブレイシー主演によるアクションで、1991年キャスリン・ビグロー監督『ハートブルー』のリメイク。
元アスリートのFBI捜査官が、エクストリームスポーツの犯罪集団に潜入捜査する姿を描く。
オリジナルは未鑑賞。
主人公となるFBI捜査官ジョニー・ユタをブレイシー、犯罪集団のリーダー・ボーディをエドガー・ラミレス、ユタと組むベテラン捜査官パパスをレイ・ウィンストンが演じているほか、テリーサ・パーマー、マックス・シエリオット等が登場。
物語は、元エクストリーム・スポーツのアスリートであるユタが、盗んだ現金やダイヤモンドを貧民街にばら撒くという謎の犯罪集団に潜入捜査する様が中心となるのだが、冒頭、バイクで稜線を駆け抜けるシーンでスタートし、迫力は十分。
ただ、そこで友人を失ったことで心に影を落とすこととなった後、数年後に場面が切り替わるという既視感満載の展開となったため、いやな予感がしたのだが、まさかの的中。
潜入捜査してもすぐに逮捕しないし、パリピーなクルーザーでパーティーしたり、謎の美女と仲良くなったりと、これまた手垢がつきまくったシーンが満載で、挙げ句の果てに、そもそも犯人集団の動機がさっぱり理解できないという、エクストリームスポーツを見せたいがためだけの薄っぺらい脚本であったため、全く頭に入ってこない。
加えて、ノーCG撮影を売りにしており、特に中盤にあるトヨタ・ランドクルーザー70とランドローバーのレンジローバーがカーチェイスをした後、山崩れが起こり、バイクチェイスに繋がるシークエンスは迫力十分であり、確かにキャストがアクションを生身でこなしているのだろうが、背景に関して明らかにCGであったのは、残念極まりなかった次第。
そんなこんなで、結局のところ、アクションシーン以外は見どころが皆無であり、パトリック・スウェイジとキアヌ・リーブスが共演したオリジナルの仕上がりが気になるとともに、ユタの上司役を名脇役デルロイ・リンドーが演じていたのが唯一の救いだった凡作。

責任を持てるのは、自分の人生だけ。
ぶみ

ぶみ