キミシマユウキ

TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

3.6
同級生のひろ美ちゃんにに片思い中の高校生である大助。彼は修学旅行中のバスで事故に遭遇し、目覚めるとそこは地獄であった!?

監督×脚本が宮藤官九郎のコメディ映画。
主演は神木隆之介&長瀬智也
かなりぶっとんだ音楽映画と聞いていたので劇場で鑑賞。

_人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> 地獄へようこそ(色んな意味で) <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

噂に違わぬマザファッカ映画だった。こりゃ賛否別れても仕方がない。
映画全体の構成自体はあまりに稚拙というか幼稚というか何も考えてないというか…(笑)
ストーリー性やら整合性などを求め、理性的に映画を観たい人がこの映画を鑑賞したら下手したら1.0とか付けちゃうかもしれないくらいくだらない作品になっている。
しかし、宮藤官九郎印のくだらない小ネタやコメディが好き、もしくはロックが好きで仕方ないバカ共が観たら最高にトリップ出来る映画だ。
曲それぞれの解説をすると100㌻くらいになってしまうので割愛するが、ヘヴィなサウンドから疾走感溢れるメロディのタイトル曲を初め、ブルース、ソウルミュージック、ラップ、ハードコア、バラードなどなど様々なジャンルの曲を流しまくる!!最高かよ!”!”

ロックバンドのライブによく行く人ならわかるかもしれないが、この映画は
”ライブ演奏中はめっちゃかっこいいのにMCになると超グダグダになるあの感じ”
に似ている気がした。好きな人は彼らの身内ネタなどにダラダラと笑えるが慣れてない人はそのテンポの悪さに退屈させられるあの感じ。
とにかく曲は最高にかっこいい。ZAZENBOYZの向井さんが作曲めちゃくちゃ頑張ってくれているのが魂まで伝わってくる。
その他にも音楽好きにはたまらない小ネタやゲスト、そしてクドカンらしいくだらない下ネタ連発で本当にぶっとんだ映画となっていた。
そしてサラッと感動もさせようとしてくる欲張りな感じも自分は大好きだ。

主演の神木君はさすがの一言。
自分と同い年だというのに高校生の役をやっても違和感がないのがウラヤマシイ。
仕事中28歳くらいに見えるって言われる自分の身にもなってほしい。
鬼の長瀬君もめちゃくちゃかっこいい。
そもそも歌声が好き。そして歌声が好き。やっぱり歌声が好き。
ベースの清野菜名ちゃんも素晴らしい。
持ち前の透明感と可愛らしさは鬼メイクのせいで見えなかったが、終盤お得意のアクションを見せつけてくれた!大ファンです。
桐谷健太は顔芸だった。
ヒロインの森川葵ちゃんは可愛すぎて憤死しました。
この度【バスで隣の席になって耳元で囁かれたい女優ランキング】No.1に選出されました。
そしてじゅんこ役に皆川猿時。
最高。登場音楽が『ジャンゴ 繋がれざる者』のオマージュからの持ち曲「デビルハラスメント」のメタルな破壊力。
どれをとってもMVP。くだらなすぎるけども(笑)
あとはクドカンお馴染みの古田新太から荒川良々など豪華キャスト出演!
さらにロック好きならシッテルあの人からあの人までカメオ出演しまくってるので見逃すな!!
最後に中村獅童!!!予習なしでどの役が彼か分かった人には1万円くらい差し上げたいです(笑)

やはり映画全体を見返すと意味わからない点だらけだし無理やり突っ走った感が否めないのだが、
それがロックなんです。それがクドカンなんです。
好きな奴が観てハマればそれでいいじゃない。
まさに地獄のような映画。
でも退屈な天国よりは楽しい地獄を選ぶのがロックだろ?無駄にカッコイイだろ?

サントラはもちろん帰り道で買いました。

ロックが好き、クドカンが好き、ぶっ飛んだ映画を観たい方にはオススメの作品。