キサラギ

TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬのキサラギのレビュー・感想・評価

4.0
ひょんな交通事故から死んでしまった高校生。
恋人にもう一度会いたい一念で生き返りのチャンスとして地獄の鬼たちから持ちかけられたのが、バンドで結果を出すこと。
という宮藤官九郎監督らしいブッ飛んだストーリー。

正直、ストーリー展開としては極めて単純で深く考えるよりも、細かいことを気にせずに笑って楽しむ作品だと思います。

長瀬智也、皆川猿時、古田新太などクドカン組のおなじみのメンツが脇を固めていることもありますが、主演を務める神木隆之介がいい味を出して、死んでもどこまでもポジティブなチャラい少年という面白い役どころでした。

ヘヴィメタルなバンド(カテゴリ的にはこれで合っているのかな。)の演出が多いこともあって音楽界からも有名アーティストが多数出演しているのも一つのポイント。

他の演者の方も地獄という設定やら派手なメイクやら複雑な役どころが多いためかぱっと見ても気がつかないところで出演されています。
(中村獅童さんに関しては帰ってきて調べてからわかったくらいで...。)
ちなみに作中に出てくる地獄版のiPhoneならぬ「鬼フォン」は片桐仁さんが手作りしたもの。凝ったつくりになっていますのでその辺も注意して見ると面白いかも。

そんな破茶滅茶な展開でも、ストーリーの底にはたとえ自分がどんな姿であっても、また相手がどんなに変わっていこうとも好きな人に対する気持ちは変わらない、純真な少年の姿があってただお笑いムービー、っていうだけでもないかと思います。

特性上、大音量での音楽を楽しむべき作品なので上映中に映画館で見た方が後から配信されたもので観るよりも楽しいのではないかと。

いろいろと記事も書きましたのでよろしければこちらも。
http://kisaragi-vir.com/archives/2370
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