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この世界の片隅にのaoiのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.2
素晴らしい映画。
本当にいろんな人に見てもらいたい。
戦争映画だけど、優しい映像とクスリと笑えるシーンにも溢れた映画。

戦後70年の節目もあって、いろいろな映像作品を目にする機会が最近あったけれど、恐ろしさや悲惨さを強調するあまり実際にあった事象として理解できても、"遠い"感覚や"過去"の出来事という感覚が強いものが多かったように思う。
この映画は、すずさんの日常と成長と、周作さんとの恋愛を描く物語で、その中で戦争が起こる。日常の中に戦争が侵食してくるのを見て、戦争がやってくるとすれば、自分にもこうしてやってくるのかと"近い"ものとして初めて想像できたように思う。
すずさんが最後に声に出した心の叫びで号泣で、本当に、"戦争さえなければ"と強く強く思わされた。"我慢していた理由がなくなっていく"、この言葉に詰まる虚しさや憤りに胸がつまった。
監督インタビューや設定の付いたガイドブック買ったので、それを片手に広島・呉観光に行きたいな。
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