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この世界の片隅にのmochikunのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.6
面白かったです。二箇所くらいウルっとくるところもありました。
この映画について愛ある批判をされていた方がいて、その方が言わんとしていることは「戦時下にあってもひたむきに生きることは美しいし尊いけど、その生き方をそのまま自分に取り込んで礼賛するのはよくないよね」ってことなんですが、僕はその意見を本作のひとつの見方として大賛成しています。

「オールウェイズ3丁目の夕日」とかそうですけど、過去のある時代の輝かしい部分をより美しく綺麗に描くことで、暗い側面をほとんど見えなくするのはあまり褒められたことではないですよね。もちろん、本作は見ていてキツい箇所がいくつかあったので、オールウェイズほど酷くないですけれど。

ところで、利き手を失くしたと思うか、右手を失くしたと思うかで、解釈の方向性が変わりますよね。それだけに限らず、色々なメタファーや仕掛けが沢山ありそうな映画でした。
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