ごんす

湯を沸かすほどの熱い愛のごんすのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
2.0
記録のみだったので再鑑賞、再投稿。
絶賛派がいる一方強烈な酷評派もそこそこいる印象の一本。
自分的にはこの映画観た頃、母が主人公の双葉と似たような病気で亡くなったので感情移入できる箇所もあるにはあった。

酷評派でもないけど、この映画の世界観は全くハマらず、、何だかなぁと思っていたのでもう一度観てみた。

残念ながら二度目も好きにはなれなかった。
二人の子役の演技は素晴らしいけれど
やはり登場人物がちょっと…
主人公は勿論、オダギリジョー演じる夫も本当にきつい。
ひょんなことから仲間になった松坂桃李
が必要だったのかも謎。
そして子供はとても健気に親を愛しているというお約束。


多分この世界に自分が放り込まれたらきっとビンタされたり窓を割られたりする側なのだろうか。
自分ならあの輪に入りたくない。

ピラミッド芸やラストなど考えると偏った価値観の人が集まるブラックコメディのはずが何故か泣かせ演出をつけている。
監督ちょっと天然なのかな?という印象。

この映画を観て思い出したのが自分の好きな映画『哀愁しんでれら』

田中圭が娘を溺愛するモンペパパを演じていて、一見良い人に見えるけど自分の価値観に合わない人間に容赦しないという点では湯を沸かすの双葉も似た傾向が…。
あちらはサスペンスやブラックコメディの要素が強く、キャラも展開も強烈だけど全然フラットに観れる。

やっぱり家族という集合体は外から見るととても歪に見えるはずなので、感動演出に寄せると『湯を沸かすほどの熱い愛』の様に、え!?という反応が一定数出るのは仕方ない。
『哀愁しんでれら』もラストが…と感じる人多いけれど、寓話的に観られて何も押しつけてこなかったのが良かった。

偏った価値観から世間と解離してしまっている人のお話としては似てるはずなのに、この『湯を沸かすほどの熱い愛』は何故かこのお母さんは強くてカッコいいでしょ!?っていうことが約束されている世界の話だった。
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