ごんすさんの映画レビュー・感想・評価

ごんす

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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

5.0

ベスト級に好きな映画でたまにDisney+に入ると必ずこれを観てしまう。

フーヴァー家の9歳の長女オリーブは
美少女コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」の地区予選で2位になる。
1位の子がダイエ
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降霊 KOUREI(1999年製作の映画)

4.7

黒沢清映画で精神的に追い込まれている役所広司を観ているとこちらもストレスを共有させられる。
毎回観終わるとどっと疲れが押し寄せてきてかなりの確率で少し眠る。

本作も白いカーテンや半透明のビニール、赤
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トイレのピエタ(2015年製作の映画)

4.0

余命ものとか病気ものにありがちな周りの人が勝手に主人公に感化されて親切にしてくれたり洗脳されてるかのような展開がないのが良い。

杉咲花も宮沢りえも出てるし野田洋次郎演じる主人公は余命わずか…で湯を湧
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

俳優達の演技がとても良かったけど自分には特別魅力的でない登場人物達による連帯に感じて刺さらなかった。

凛太郎のいる未来では映画がなくなっているそうで作り手のショート動画、ファスト映画、切り抜きなどに
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おもいで写眞(2021年製作の映画)

3.7

序盤に観るのやめようかと思うレベルで嫌なこと言ってくるばぁさんが出てきたり老人達のエピソードが何も胸に残らないのはもう少しどうにかならなかったのかなどと思うが、主人公の成長度合いなどがちょうど良い作品>>続きを読む

システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

4.5

幼少期に受けた暴力的なトラウマにより激しい怒りのコントロールが不可能なベニー。
行く先々の施設で手に負えないと判断され施設を転々とする。
ベニーは毎回新しい施設探しに奔走してくれる社会福祉課のバファネ
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ルックバック(2024年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

一つ一つのアクションに感動し涙が出てしまいほとんど泣きながら観ていて大変だった。
1時間ない尺で一生ものの体験ができた。
自分の子供時代も創作や創作物に触れることが好きだったので「中学で絵書いてたらオ
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

冒頭から映画と自分が同化していくようで観てる間も観終わった後もずっと面白さが続くタイプの映画だった。
登場人物達との共通点が自分に多くある話でもないのに自分事のようにこの映画を感じてしまう。

急遽地
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枝葉のこと(2017年製作の映画)

4.3

隆太郎の顔がとても良い。
飽きない。
そうかと思えば何かこちらの感情をざわつかせる時は大体引きで撮られているのが好き。

隆太郎がおばちゃんの所に見舞いに行き隆太郎がいつも使っている“作戦”を話すシー
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ザ・ウォッチャーズ(2024年製作の映画)

3.9

シャマラン製作の下で娘イシャナ・ナイト・シャマランの監督デビュー作。

長編一作目なのでもう少し観客を突き放すような尖りがあるのかなと思ったけれど全うなエンタメとして仕上がっていて意外だった。
なんと
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違国日記(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

超絶素晴らしい原作とは別物として映画ならではの部分を楽しめると思っていたけれど、ここまで原作の好きな要素をぶっこ抜かれているのは予想外だった。

槙生と朝を演じた新垣結衣と早瀬憩が好演しているから何と
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からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

3.5

10代の子に人気の可愛らしい作品だからそこまで緊張感に包まれながら観る必要はないかもしれないけど、それにしてもずっとお喋りうるさい子達がきつかった。

やっぱり予告編の合間とかに上映中のマナーについて
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蛇の道(2024年製作の映画)

4.3

98年の黒沢清監督、高橋洋脚本の『蛇の道』を柴咲コウ主演のフランス映画としてセルフリメイク。
荒い画質も手伝って怖さや不気味さはオリジナルの方が強かったが、今回はより観やすく面白くなってる気がした。
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あんのこと(2023年製作の映画)

4.8

杏のことを見落としたり気付かないふりをしてきた世界で自分達は今日も生きている。

自分の居場所があるというのは何物にも代えがたくそれを奪われ孤立させられてしまうことはとんでもない恐怖。
刑事多々羅と記
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.7

おさらいとして『怒りのデスロード』を見返しておいたけど凄い面白いけど自分にとっては特別思い入れがある映画ではなかったのかも。
あのフュリオサは最高にカッコ良かったけど前日譚的なものを楽しめるのかと不安
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

4.0

あの&幾田りらは引き続き最高。

常に頭上に母艦が浮かんでいる状態の日常という気絶しそうなくらい面白かった前章に比べると後章は少し物足りなかった気もする。
原作未読のまま後章を観たのだが種明かしの時間
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関心領域(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ユダヤ人強制収容所が壁の向こうにあるというだけで物語そのものは現代的で静かなホームドラマ。
直接的な描写は無いが少し体調が悪くなった。

ルドルフ・ヘスとその妻ヘドウィグ、特にヘドウィグは観ていてそこ
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.6

折り合いをつけられない人の苦しみと怒りをまざまざと見せつけられる。
吉田恵輔監督らしい地獄巡りだったけど過去作に比べると意地悪な所は少なかったような(あったけど)

自分は石原さとみの演技や出演映画が
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ラストレター(2020年製作の映画)

3.9

観ている方も自然と懐かしくなるような説得力ある演出はさすが。
見事に福山は神木だったし神木が福山になるのが納得。

それはそうと序盤から森七菜と広瀬すずの浮世離れした二人の美しく愛らしい姿を見てこれは
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カオス(2000年製作の映画)

3.5

狂言誘拐を依頼してくる異常な色気の中谷美紀と野暮ったイケメンの便利屋を演じた萩原聖人は文句のつけようがない。
中田秀夫監督作品でジャンルがサイコサスペンスとなると匂うけどそこまで悪くなかったような。
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アイ・アム まきもと(2022年製作の映画)

3.6

社会、特に仕事に置いて“察する”という力は最低限必要とされているが逆に“寄り添う”ということは過小評価されたり非合理的だと疎ましく思われることが多い。
映画を観ると気付けるのに仕事や日々の生活では確実
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恋愛の抜けたロマンス(2021年製作の映画)

3.5

チョン・ジョンソ最高。
ソン・ソック最高。
久しぶりに役者の魅力だけで楽しかった。

恋愛を「感情労働」と言うジャヨンは面白く、二人で酒を呑むシーンは大体面白かったのでもっと全体的に会話劇でも良かった
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バレリーナ(2023年製作の映画)

4.0

戦闘力の高い女性主人公の映画を観るとフェミニズムを強く感じる作品もあればそういうのとは別に強い女の人にぶっ殺されたい願望がある男が作ったんだろうかと感じる作品もある。
これは両方感じる。
最低最悪男は
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ゴッズ・クリーチャー(2022年製作の映画)

4.3

どうしようもない息子が帰ってきて最悪なことになる(誰かが帰ってくる映画はだいたい好き)
『アフターサン』であれだけ寄り添いたくなるような父親を演じたポール・メスカルが今回は人間的にダメだろと思うような
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.2

“人間関係不得意”で知られる伝説のハガキ職人ツチヤタカユキの原作私小説を岡山天音主演で映画化。
この笑いのカイブツというのがツチヤタカユキのことだと思って天才誕生譚のようなものを期待すると肩透かしを食
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DEAD OR ALIVE 犯罪者(1999年製作の映画)

4.0

劇場公開中の作品を何本も見送らなければならなくなり仕事のモチベーションも限りなくゼロ。
特に坐骨神経痛がきつくて長尺の『オッペンハイマー』と『DUNE』を諦めたことが辛かった。
苦手な天気も続いてメン
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異人たち(2023年製作の映画)

3.9

山田太一の原作は未読、大林監督の
『異人たちとの夏』だけ鑑賞している状態で観たがそれぞれ雰囲気が違う。
自分は大林版がかなり好きだったことを再認識した。

ストーリーはほぼ同じなのだが主人公、主人公と
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.2

戻らない時を思う懐かしさや違う選択をしていたら…と思うことはとてもよく分かる。
今生きている場所を捨ててあの時止まった時間を動かそうという気持ちなどはないこともよく分かる。

幼馴染み二人の立ち位置、
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

1.8

終始「この人にはこんなトラウマがあって~」を台詞やら回想でお届けされ気付いたら観たかった芳根京子さんは留置場で放ったらかしにされていることに驚く。

皆色々あるけど聖人君子のような登場人物がいるので大
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.6

石井裕也監督作品の好きな部分が詰め込まれていた。
多くの作品でナメられている人が登場する。
そしてナメてくる奴、“こいつのことは軽く扱って良いんだ”という態度の人物が強烈。
助監督、プロデューサーの不
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高速道路家族(2022年製作の映画)

2.8

サービスエリアを転々とし二度と会わないであろう人達から2000円を借りて食いつなぐ家族。

福祉のシステムから溢れ落ちてしまう人達なのか、あるいは追い詰められ極端に視野が狭くなっている人達なのか…など
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.3

東京に突如現れる巨大な円盤のビジュアルが開始早々に観れて目ん玉飛び出た。

「母艦」から小型の円盤が次々に現れるし侵略者だ、ヤバイ!ということで米軍が新型爆弾を投下し「母艦」は東京の上空に浮いたまま停
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君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

4.5

粗削りな所もあり少し不格好な映画だとは思うけど大好きで原作も読んでみたり何度か観直してしまったりする映画。(お前主演二人好きなだけだろとも思う)

前半は緩い大学生のモラトリアム期を見せられるよくある
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.7

アイルランドの田舎町で大家族の中、静かに暮らしている9歳の少女コットが夏休みの間親戚夫婦の家に預けられる。
今までの環境では9歳にして諦念を持って生きている様に見えたコットがアイリンとショーンの夫婦か
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

黒人作家が超ステレオタイプな黒人の物語を皮肉として書いてみたら出版社から高額の契約を持ち出され困惑するコメディ。

ジャケット写真が凄く良い。
冒頭の差別用語に過剰に反応する学生の所から興味深かったし
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スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼(2020年製作の映画)

1.0

前作終盤で時を止める能力を発動させた北川景子とそれに伴い到着が間に合った無能警察達の活躍もあり何とか犯人を捕まえたのに…また同じ場所で女性の遺体が見つかる!
そこで警察は前作で捕まえた変態殺人鬼に今度
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