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湯を沸かすほどの熱い愛のmgcのネタバレレビュー・内容・結末

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

評判はいいのにこれほど自分には合わず理解できなかった映画は初めてだ...
宮沢りえ演じる主人公が暴力的なまでに周囲の人間に価値観を押し付ける。そして全員が洗脳されたようにそれに共鳴し「「幸せ」」になっていく。

いじめに遭う娘を「逃げるな」と無理やり叩き起こさせ学校に行かせる鬼畜の所業。挙げ句の果て素っ裸になって牛乳吹き出しちゃって...もっと学校行き辛くなりませんか。

誰の子どもか結局はわからないみなし子を勝手に引き取って勝手に育ててるけど、あの、市役所と警察来て最悪逮捕ですよ!!
しかもあのアパートには車で行くような距離なんだから小学校には歩いて通えないでしょう。

桃李くん演じるヒッチハイカーが「ラブホテルで危機一髪」体験を語るけど、バカか!!!笑えんわ!!会うなり小・中学生の女の子の前に向かってこんな話する不審者を車に乗せるなよ!
そして人生を持て余しやさぐれていた彼も宮沢りえのハグを食らった途端、不思議と葛藤なしにガラッと意見を変え、これから前向きに生きてみる!なんて言い始める。解決した風に展開しちゃう。

最後の旅行と称して夫の元嫁の元へ乗り込み急にマジビンタをかます宮沢りえ。そうだ、警察よぼう。
障害と向き合い育児をしないという選択肢をした元嫁、若い頃の失敗を刻みながら懸命に飲食店で働くも、「逃げ続けている」ととらえられた悲劇の元嫁。あなたみたいに全員が困難に直接立ち向かえる人間じゃないんですよ。

そして案の定ぶっ倒れる宮沢りえ。運転中だったら危ないとか考えないのでしょうか。銭湯なんて1日くらい休ませて夫連れて行こうよ。それか公共交通機関で行こうよ。

いつまでも妻の死と向き合わない夫。
行方不明状態のまま妻にパートさせ、いじめに遭う娘を放置してカレーつくってる時点でおかしいけれど、死にゆく彼女の「海外に行きたい願望」に躊躇せずNOを突き立てるのもどうなのよ。直接お見舞いに行かないのもなぜなのか。組体操どころで清算できないだろ。

葬儀後は霊柩車を放置させあわや死体遺棄、銭湯で火葬というトンデモ家族。そこの家の奥さんが焼かれた銭湯なんて入りたくねーだろ!!!

伏線回収が見事なんて意見を見ますけど、全くそうは思わない。
火葬以外に機能しない銭湯要素。
組体操以外に機能しない「エジプト行きたいな〜」。
宮沢りえカワイソウ度を増すためだけのクソ実母。
泣かせるためだけの手話要素。

この一本だけで取り上げられる病気、いじめ、ネグレクト、障害。問題提起をするでもなく「可哀想」と思わそうとするだけの機能としか扱っておらず、真剣に向き合って無いと、私は思います。
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