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湯を沸かすほどの熱い愛のshinobuのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
2.9
大絶賛の嵐で気にはなってました。宮沢りえは好きだし今回ようやく観たんですが…これは困った映画で。

この映画を支持してる方、この映画をまだ観てない方はちょっとネタバレあるし、疑問点を書きまくってるので読むのは自己責任って事で。

まず、冒頭の娘の下着が画面に映ってから…ん?となって。

杉咲花が学校でイジメられてるってのに先生は無能で(父親が1年前に失踪してる事って分からないものなのかな?)クラスメイトはイジメっ子か無頓着な奴しかいない。

杉咲花は演技が上手いんだけど、映画内で大人と接する態度とか見るなんでイジメられてるかイマイチ分からない。そして杉咲花のある行動で一応決着はするんだけど、そこまで追い込んだ先生、イジメっ子…お母ちゃんにもはらわたが煮え繰りかえる。

余命宣告をされた双葉(宮沢りえ)は蒸発した一浩(オダギリジョー)を探し出し、一浩が育てていた娘・鮎子(伊藤蒼)を招き入れ4人での共同生活が始まる。

鮎子がある場面でお漏らしをしてしまうシーンがある。
そこは良いシーンだ。なのに宮沢りえがパンツを下ろし、杉咲花がパンツをドアノブにかけるシーンを入れて色々と台無ししてしまう。そんなシーンなんで入れるの!

あと、余命宣告をうけたステージ4の末期ガンのお母ちゃんが娘達を連れて車を運転し旅にでるってどうかしてないか?
仕事あるのは分かるけどオダギリジョーに運転させろよ!

バイト中に気を失うシーンがあったから観ていてハラハラする…お前、運転中にもし…気を失なったら…?って考えなかったのかよ!

そして旅先で会う松坂桃李。
小学生の女の子と年頃の娘の前で「ラブホで…」とか言うんじゃねーよ!どーしてもそんなシーン入れたいなら嘘でも宮沢りえに「ちょっと…子供の前で…笑」くらい入れろよ!

オダギリジョーは終始無能だが(是枝監督の「奇跡」とほぼ一緒)後半に入院先の宮沢りえを喜ばす事をする場面がある。
そこは感動的で泣いてしまった。

確かに家に戻ってからのオダギリジョーはお風呂屋さんでちゃんと働いているが、宮沢りえからしたら1番のプレゼントはオダギリジョーが一家の大黒柱として成長する姿だったのではないか?と少し思った。

そして、すっかり衰弱した宮沢りえがある人の家に行くシーン。弱り切った身体を何とか立たせ歩くシーンの何と素晴らしい事か。
宮沢りえの役者としての素晴らしさが凝縮されている。
だけど、その後の宮沢りえの行動に、うーむとなる。そりゃ、お母ちゃんだって聖人君子ではないし、一撃を加えたい気持ちは分かるが文字通り一撃加えなくてもなぁ。

さて誰でもうん?てなるであろうタイトルの由来でもある?クライマックスのシーンだ。

あれはこの映画は現実的な何か?ではなく寓話的というかおとぎ話のように思えば悪くないかなと。

でも…あれって多分犯罪ですよね?母ちゃんを最後の最後まで困らせやがって!

まぁ色々書きましたが、宮沢りえの演技は素晴らしいので必見ではあります。

追記・若い女の子に番頭させんなよ。
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