予告をみて気になってレンタル。
堅実で正義感と責任感に溢れたヨハンがナチスドイツの残虐な行為を捜査し、ナチス党員たちをアウシュビッツ裁判にいたらせるまでの話。あらすじは簡潔に表せても、実際に元党員達を逮捕して裁判にかけるまでの過程の苦労は計り知れない。正義感の強いヨハンの心が擦り切れていく描写とか細かく描かれているから、感情移入しやすかった。
時代背景や環境によって、誰だって犯罪者になりえたんだと思う。自分だって、あの時代の、あの環境下にいたら、ナチスドイツの行いを「正しいこと」とみていたかもしれない。そう考えるとすごくゾッとした。
「罰に目を向けるのではなく、犠牲者とその記憶に目を向けろ」
しかし、あの時代だから、あの環境だからと言っても、その被害者がいることを忘れてはいけない。そこに目を向けて、反省し二度とこのようことが起きないように生きていくことが、私達の役目たなんだと思った。
ナチスドイツはヒトラーだけのものじゃない。
そこにいた人間たちでつくりだしたものなんだと。
アウシュビッツの描写も、生々しく描かないところが見やすい。ただ、双子の話は心が痛む以上に、本当に人間が人間にしたことなのかと耳を疑うような話で、恐怖を感じた。
しかし、そのようなつらい史実も一緒に背負っていかなくちゃいけないのだと思う。
怖いものには蓋をするのではなく、
事実に目を向け、何が正しいことか、自分の正義を追及していくことが必要なんだなと感じました。
ドイツに比べて、日本には暗い過去を背負って生きていくという考え方が足りないと思う。
戦争を知らない世代がみるべき映画◎
