顔のないヒトラーたちの作品情報・感想・評価

顔のないヒトラーたち2014年製作の映画)

Im Labyrinth des Schweigens/Labyrinth of Lies

上映日:2015年10月03日

製作国:

上映時間:123分

3.8

あらすじ

1958年、フランクフルト。戦後十数年が経ち、ドイツは経済復興の波にのり、人々は戦争の記憶を忘れつつあった―。大きな野心を持つ若き検事ヨハン・ラドマン(アレクサンダー・フェーリング)だが、担当する裁判は交通違反ばかり。ある日の裁判で、交通違反で出廷した女性・マレーネ・ウォンドラック(フリーデリーケ・ベヒト)に魅かれ、彼女の罰金額の一部を立て替える。 検察庁のロビーに現れたジャーナリストのトーマ…

1958年、フランクフルト。戦後十数年が経ち、ドイツは経済復興の波にのり、人々は戦争の記憶を忘れつつあった―。大きな野心を持つ若き検事ヨハン・ラドマン(アレクサンダー・フェーリング)だが、担当する裁判は交通違反ばかり。ある日の裁判で、交通違反で出廷した女性・マレーネ・ウォンドラック(フリーデリーケ・ベヒト)に魅かれ、彼女の罰金額の一部を立て替える。 検察庁のロビーに現れたジャーナリストのトーマス・グニルカ(アンドレ•シマンスキ)は、友人である元アウシュヴィッツ収容者のシモン(ヨハネス・キルシュ)から、元親衛隊(SS)のアロイス•シュルツが違法に教師をしていることを聞き、その苦情を申し立てる。しかし、検察官の中で、彼の話に耳を傾ける者はいなかったが、ただ1人興味を示したヨハンは、調査を始める。

「顔のないヒトラーたち」に投稿された感想・評価

なべ

なべの感想・評価

3.8
原題 『Im Labyrinth des Schweigens』(沈黙の迷宮の中で)
邦題『顔のないヒトラーたち』

アウシュビッツ強制収容所の悲劇に対し、ドイツの歴史認識を変えた史実を基にした映画。戦後の西ドイツを舞台に、ナチス・ドイツのホロコーストに関する真相を究明を試みる、ある1人の若い検事に焦点を当てて描かれた作品です。何の接点も経験も無い日本の大学生がホロコーストについて何が正しくて何が間違ってるとか語るのはナンセンスだと思いますが観て感じた事だけ。

元ナチス党員が全員悪人かと言われればそれは違うし、作中で元ナチス党員を検挙する裁判に反対する人々の意見も一概に間違ってるとは言えないし、考えたところで色んな解釈や考え方があって答えは出ないと思いますが、故殺者に関しては許すべきでないと思います。

元ナチス党員を糾弾する体制になるまでにこの様な検事たちの苦悩と葛藤があった事を知り、ホロコーストのような歴史的大事件でさえも時が経てば忘れさられるものなのかという衝撃。今でこそホロコーストは他国の日本にまで浸透した歴史的大事件ですが、戦後当時のドイツでは元ナチス党員が街で普通に暮らしているという事実や、当時の若い世代はアウシュビッツという言葉さえ知らないという現実に驚きました。
戦時中にドイツが犯した罪をドイツ人自らが裁くという話だが、なぜ日本は同じ事ができなかったのか、そして今なお歴史を改竄し、あわよくば無かったことにしようとするのか、鑑賞中はそればかり考えていた。
よその国の話ではかたづけられない作品。
れぼこ

れぼこの感想・評価

3.8
ドイツが自らの手でホロコーストの責任を追求したフランクフルト・アウシュヴィッツ裁判を題材に、真実を求めて奔走する検事の戦い。
フィクションを交えつつ、事実に基づいて描いた人間ドラマ作品となる。

駆け出しの若き検察官ヨハンの揺るぎ無い正義感は素晴らしい。
アウシュヴィッツでの悪行に関わりながら、罪を問われることなく普通に市民生活を送っているという事実。
自分たちが犯した罪を過去のものとして忘れ去ろうとしている実態。
これらをどう組み立ていくのか見ものだったが、案外ストーリーは普通でした。

ただ残すこと、伝えることの意義を考えるととても大事な作品であると思います。
Insop

Insopの感想・評価

3.0
1958年、ドイツ・フランクフルト。当時ドイツの一般国民にはアウシュビッツ収容所での虐殺はほとんど知られていなかった。そんな中、記者からの情報を得た検事がアウシュビッツでの虐殺に加担した元親衛隊員達を裁くために立ち上がり、フランクフルト・アウシュビッツ裁判開廷まで戦い続けたお話。

フランクフルト・アウシュビッツ裁判開廷までの史実に多少のフィクションを交えて進行されるシナリオは上々。
テンポも良くダレない作り。

葛藤を抱えた主人公や周りの人たちを巧みに演じるキャスト達も良いですね。

フランクフルト・アウシュビッツ裁判について知る機会を与えてくれた秀作。
たく

たくの感想・評価

3.4
1950年代までドイツはナチス残党やホロコーストに目をつぶっていたというのが衝撃的。主人公は検察官から弁護士になろうとするが,自分の法的見解と違っても,経営者から「顧客を守るためにこうしろ」と言われて,嫌気が指して弁護士になるのをやめるというのがリアルだった。ドイツはどの風景も大変きれい。
Aya

Ayaの感想・評価

4.0
ひとりの検事が、アウシュビッツの恐ろしい収容実態の真実について暴くおはなし
正義感を貫くとゆうのは本当に凄いことだし、そうゆうことが出来るのは具体的な誰かが声を上げて、勇気や信念を持った行動をすることだとおもった
そして今作は珍しく邦題が深くて良い
「顔のないヒトラーたち」この邦題だけでも興味をそそられた
つまりこの時代の雰囲気、ヒトラーの波に呑まれていた人達を示しているんだろうなあ
K

Kの感想・評価

3.5
良作。
正義と悪について考えさせられる内容。
戦時中の正義と悪が戦後になって、逆転現象する前の過渡期の時代で、迷いながらも悪と対峙していく話。SSがやってきた内容を悪と知りながらも裁けない社会情勢に正義を生み出すのは至難だと思った。
tosi

tosiの感想・評価

3.7
アウシュヴィッツ収容所で起こったことは忘れない!
精神的にやられる裁判だな。
ほのか

ほのかの感想・評価

3.9
WW2が終わって数十年後。
アウシュヴィッツで数々の残虐な所業を行ったドイツ人を、
アウシュヴィッツを知らないドイツ人が裁く話。

前にアイヒマンを追え!を観て気になっていたアウシュヴィッツ裁判。これにもフリッツバウアーが出てました。同時進行でしてたってことやん!?ほんまバウアー氏すごいな…。

新米検事ヨハンは、自分の持つ正義を追い求める人。
初めは交通違反以上のものを扱いたいという向上心や興味や知識欲が原動力だったが、真実を知るうちに正義とはなにか、自分が裁くべきものはなにか、そして現実に直面していく。

ドイツ人でなければ裁くことができなかったことでもあるしドイツ人自身が厳しく裁くことに意味があったことだと思った。
あの頃の残虐な出来事を知らなかった人がいたということも、あの頃のドイツの罪だった。

真実を知っても目を背けず、事実と受け入れ、恐れに向き合い、過去を認めたこと。

もしこの裁判が開かれなくて、事実が隠蔽されたままのドイツのままだったら。今こうしてドイツで、この映画だけでなく、WW2の映画が作られることはなかったかもしれない。私達が戦争について知れることも今よりずっと少なかったかもしれない。

被害者が声を上げることももちろん簡単なことではないけども、やはり現代の戦争映画で多いのは攻め込まれた国からみた話のように思う。でも攻め入った側の目から見たものを知ることでみえてくるものもあると思った。そういったら私は日本が戦争で何をされたかは知識として知ってることがいくつかあるけど何をしたかはあまり知らない。そういう自分ではいたくはないなぁ。
こういう裁判モノって最後まで結果がでないから途中飽きたりするけど入り込んでしまった!!

とにかく主人公はまっすぐで正義感が強い!そのせいで悩むこともある、
主人公の葛藤も良かった!

アウシュビッツでのエピソードを聞くとそんなこと本当にあったのか?と思うものばかり、同じ人間でよくできたなー、、

戦争の悲惨さ、人間の醜さをを言葉だけで改めて感じられる映画
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