ちゃみろー

ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声のちゃみろーのレビュー・感想・評価

4.3
少年の成長ストーリーというベタな素材に真っ正面から取り組んだ結果、嫌みな所がなく、万人が楽しめるエンタメ良作になっています。孤児となり深く傷付いた少年が、歌の力に圧倒されるシーンは少年の美しい歌声とステンドグラスに彩られた教室の映像によって素晴らしいリアルな体験となり、とても感動しました。しかし、この映画はボーイソプラノという一時期の少年だけが得られる「特権」を安易にロマン的な流れに落とし込むことなく、非常に真摯に、ヒューマニズムの視点で解釈しているところが唯一無二な持ち味なのだと思います。少年を取り巻く教師達が個性的で、それぞれが互いに人間の様々な面を表現してバランスを取っている所も良かった。
最後まで見て、ダスティン・ホフマンの演じる名指揮者が少年達に何を伝えたかったのかしみじみと感じることができました。主役の少年を常に支えるメガネ先生もいい味出してます。彼も合唱団のボーイソプラノだったのかな?
映画館のスクリーンで見られて良かったです。
2015.11.17劇場鑑賞
ちゃみろー

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