すこやか

イコライザー2のすこやかのレビュー・感想・評価

イコライザー2(2018年製作の映画)
3.8
ここ数年のアントワーン・フークアのフィルモグラフィーでは、シリーズ前作も含めて最良の出来だと断言できる。トニー・スコットにおいて、圧倒的な存在感を見せたデンゼル・ワシントンの佇まい(『デジャヴ』!)に比べて、どこか居心地の悪そうだったフークアのワシントン。分裂していた両者のイメージが本作でついに重なったように思えるのがなにより感動的だ。

映画終盤、黒幕と決着をつけるべく用意された舞台は、とてもボストンとは思えない匿名化された廃墟の住宅街であり、唯一の友人を殺害された孤独な男マッコールは、迫りくるハリケーンに潜むようにして、敵をひとりまたひとりと静かに葬り去る。その姿は『荒野の用心棒』『ペイルライダー』そのものであり、本作を現代の西部劇に位置づけるに十分だった。
すこやか

すこやか