面白い!!期待してなかっただけに、いい意味で裏切られた。SF色よりむしろ深いヒューマンドラマ色の方が強い。
死にたいほどの寂しさに勝てなかった男、その男に無理やり過酷な運命に引きずり込まれた女。密閉された空間でギリギリの精神状態の中、二人しかいない男女の愛憎とそれを超えていくだけの生死をかけた共同作業。
二人が宇宙船で人生を全うするに足りる理由づけもちゃんとあって(オートドクターで冬眠に戻れる=なにんせよチャラにできるおまけ設定のおかげで)、とりあえず違和感ないままに二人の幸せだったろう宇宙船人生を感じてしまった。単純!
足元から先の果てしない宇宙空間の映像とか、無重力でのプールで溺れるシーンとか、美しく唸るCGシーンもよくできてたし、常に絶望感と隣り合わせの感覚の中での葛藤やら幸福感やら、人間らしい感情が両立してるっていう、これぞ映画でしか味わえない面白さ。
これ、もっと評価されていいんじゃない?
久々に好きな感じのロマンチックさを楽しめた映画。