Tully

ペットのTullyのネタバレレビュー・内容・結末

ペット(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

バナナマンの起用がとても良かった。上手いとは言えないが、彼らの人柄や声質がキャラクターとピッタリ合っている。技術以上に本人たちの魅力が溢れ出すという稀な効力があった。物語はというと、どのシーンを見ても既視感が拭えない。動物やペットを主題にしたアニメや実写映画が溢れる中、今作独自のペット描写が薄い。「僕のワンダフルライフ」や「カールじいさん」のダグの方がペットの気持ちを上手く表現できていると思う。キャラクターたちの描写よりも展開重視と言う事は分かっているのだが、キャラクターがあまりにもコロコロと気持ちが変わりすぎる。デュークの「厄介払いしたいんだろ!?」とマックスへの反発の数秒後、彼を助けるという展開や、もちろんラストのウサギの寝返りも。また、キャラがどこまで状況を把握してるのかと疑問に思ったシーンも多数。そしてなにより優先させているコメディー展開そのものが古典的というかベタ過ぎる。ただ、子供には楽しいんだと思う。可愛いキャラも沢山いるし、トンデモ展開には釘づけになるんだと思う。それがドリームワークスの味でもあると言ったらそうなのだが。しかしそれも小学校低学年までかなと思う。タイトルが「ペット」という王道中の王道を堂々と掲げた作品だったので、飼い主でもある自分は何か「真っ向勝負」な作品を期待してしまった。
Tully

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