空

ひとりひとりの戦場 最後の零戦パイロットの空のレビュー・感想・評価

3.7
「ひとりひとりの戦争をモザイクのように組み合わせることでしか本当の戦争は見えてこない」とあるように、まさしく戦争を体験したひとりひとりの証言がモザイクの一片として戦争の複雑な形や運命を現していく

戦争に行かれた方々のインタビューをまとめられてある

零戦が如何に攻撃に優れていたが防御など全く考えられていない「攻撃は最大の防御なり」の飛行機だったことや、真珠湾攻撃前にパネー船撃沈や中国重慶での攻撃のことをで既に戦争は始まっていたとのことだった

真珠湾攻撃をしたがニイハウ島(ハワイ)に不時着した零戦兵士とニイハウ島にいた日系人の話

ハワイに親戚が移住していた人が真珠湾攻撃に参加する複雑な思い

アメリカに住んでいた日系人たちの苦悩

其々が語り切ることのできない思いを少しだけ教えてくれる

零戦パイロットが帰国して幽閉されていたこと、最後に零戦で突撃してくれと言われたが万全でない飛行機で突撃は犬死だから嫌だというところ、そう言えなかった人もいたであろうこと

多くのことを考えさせられた
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