バニキ

疑惑のチャンピオンのバニキのレビュー・感想・評価

疑惑のチャンピオン(2015年製作の映画)
4.0
『疑惑のチャンピオン』観ました。ある程度予想はしていたものの、ショッキングな内容。ただ、これはアームストロングのドーピング疑惑を追及したデイビッド・ウォルシュ(クリス・オダウド)記者の著書が元とあって、やや恣意的な描き方をされているなという印象でした。特にアームストロングのキャラクターについては、演じるベン・フォスターの怪演も相まってか、”勝利に貪欲”な面があまりに強調されすぎてるようにも感じたし、逆にフロイド・ランディス(ジェシー・プレモンス)の描き方も多少?が残る感じではありました。しかし、自転車競技界に蠢くドーピングという闇を、ただ勝ちたいがために薬に手を出したというアプローチだけでなく、病から復帰した奇跡のヒーローが勝ち続ける中、記者も協会もファンも熱狂に飲まれ、”分かってはいるけど指摘しない”という状態を描いていたのはとても良かった。ツールに詳しい方の感想も是非聞いてみたい。
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