Miver2

光のノスタルジアのMiver2のレビュー・感想・評価

光のノスタルジア(2010年製作の映画)
4.1
先日アップリンクで予告編を観て気になっていたので、岩波ホールで観て来たこの作品。

荒れ果てた大地と拡がる空は果てしなく美しいその下で行われた数々の残酷な事柄。
過去と歴史に向き合う事で感じる悲しみの深さと、そこから見出す光の力強さの対比の深さが途轍もなく凄かった。
そして運命に翻弄されたせいで、絶望に向き合う事から見出す光の絶対的な強さが未来を産み出し、創り出して行くように感じる。
物語の隅々まで、星のように、骨のように、様々な散りばめられている全ての場所には果てしない生命力が満ち溢れていた。

過去と歴史を掘り下げる事で実感する現在があって、そこから未来を見出す事が出来る事で、過去現在未来が一本の線となって繋がってるのだと改めて確認。
そしてその中で美しさや儚さや悲しみや残酷さが途轍もなく深い所で入り混じって溶け合っていた事を感じると、観終わった後の余韻の深さを実感する。

描き方は非常に淡々としてたけど、語る言葉の数々や壮大で雄大な景色を観ていてじわじわと響いて来る物語の深さのおかげで、観終わった後の余韻がたまらない物がある。
「真珠のボタン」も来月入ったら観に行こう。
観て良かった。
素晴らしい作品でした。
Miver2

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