ミミック

恐怖ノ白魔人のミミックのネタバレレビュー・内容・結末

恐怖ノ白魔人(2014年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

廃墟となった撮影スタジオで、マスクを被った何者かに女性が拉致されるのを見てしまったイタズラ少年3人組に降りかかる恐怖の一夜。

「恐怖ノ~」とつく作品がいくつかあるが、それらはシッチェス映画祭にかけられたというだけの共通点で勝手につけられた邦題の為、製作国も監督もそれぞれ全く異なる。

今作は「屋敷女」「リヴィッド」の監督が、化学兵器の影響で突然変異の怪物になった殺人鬼の恐怖を描いたファンタジックホラーサスペンス。

何も知らずにB級ホラーの感覚で見始めると、いきなり精神的にショッキングなつかみで面食らう。見る人を選び賛否が別れるのも解るが、こういうホラーの中にジュブナイル要素が入ってるものが大好物。加えてファンタジーもまぶしてジャンルのごった煮状態なのも楽しめた要因。

その他内容について、

・オープニングのイカれた妊婦を「べティ・ブルー」「屋敷女」のベアトリス・ダルが好演
・ブラックウッズと呼ばれる撮影所の廃れ具合が雰囲気があって堪らない
・警察の乗るバンまで汚ったないのがまた良い
・部屋の隅のかわいい熊のぬいぐるみだらけの中に埋もれるピエロのマスクが怖すぎて笑う
・いくらやんちゃとはいえ子供の話を頑として信じない大人はさすがに違和感
・白の怪物はもっと得体が知れない方がラストのうっかり死がよりオチると思う
・顎に足を突っ込んで喉を圧迫死の斬新な殺し方
・親父に聞かされて「あぁ6歳か…」ってなるかい
・でもはっきり写る魔人の性器を確認して密かに納得した
・そして親父はまた新しい家族を探すのだ、の終わり方が普通過ぎる

見終わるとその全裸でガスマスクのルックの近さから、「ファウンド」を見たときのような掘り出し物に出会った気分。展開上いくつか訪れる「ん?」となるような引っ掛かりに目をつぶれば、概ね大満足です。
ミミック

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