のり助

蜜のあわれののり助のレビュー・感想・評価

蜜のあわれ(2016年製作の映画)
5.0
二階堂ふみが金魚役・・・?と聞いて。
いや〜〜〜〜正直こんな話になるとは思ってなかった。

自分は文学はそんなに触れてきたタイプではないのだけれど、
これはすごい。
人間の感情、エゴ、儚さ、美しさすべてものすごく理解していないとできない話だと思った。

本当に、
これぞ、人間を見た。
という映画だった。

めちゃくちゃ泣きました。
最近、山本直樹の漫画「ビリーバーズ」を読んで、人間を見た!と思ったのですが、似た感情になりました。まああっちは泣いてないけど。

キャスティングも天才と言って過言でないどころか大天才と叫びたい。
みんなものすごくハマリ役だし、それを演じるだけの雰囲気も技量も、すべて持ち合わせてる。
二階堂ふみは「私の男」で観た時ものすごくいいな〜ハマるな〜と思ったのですが、本当にこういう役がすごく上手いですね。
大人になってゆく少女の純粋さとそれゆえの狂気、それゆえの美しさをものすごく素直に体現できる人というか。
自分ごときが言語化しようとすると陳腐なものになりますが・・・とにかくそういう感じ。
真木よう子も若い男性俳優(名前忘れた)もすごく良かったですね。

原作は小説なんですね。
もしこれが原作ファンが怒るような曲解が含まれていたとしても、
別作品としてものすごく価値があるように思います。
こういう話をもっともっと観たいなあ。映画に限らず。

万人におすすめとは言わないけれど、自分にはものすごく刺さりました。
観てよかった〜〜〜〜
のり助

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